【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
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天音
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2017/05/20(土) 15:32:07.25 ID:wWVynNsm0
マティアスはそこで手を止め、大河内には見えていないながらも、通話向こうの彼が言葉を止めるほどの異様な雰囲気を発し、口が裂けるのではないか、という奇妙な表情で笑った。
「いい心がけだよドクター。日本人はそこら辺の大事なところを曖昧にしたがるから困る」
『話をはぐらかさないでくれ。時間がない』
「これが欲しかったんだ」
青年はそう言って、汀のポケットに手を突っ込んでビー玉ほどの核を取り出した。
それは汀に傷を負わせたテロリスト、忠信の精神中核だった。
「テロリストの精神中核。この子の夢の中にダイブしないと手に入らないものだからね。悪いけどもらっていく」
『…………』
「この子に異様に信用されているあなたの協力がなければ回収できなかった。礼を言うよ」
忠信の精神中核をポケットに仕舞い、代わりに同じ色のビー玉をテーブルの上からつまみ上げ、汀のポケットに入れてからマティアスは続けた。
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