『このすば』カズマ「アクアがママになるんだよ!」『R-18』
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2: ◆BAKEWEHPok
2017/05/30(火) 22:47:32.39 ID:paYwonY3o
「ふふふ、カズマさんったら甘えん坊さんねー」
「ぬっ、くっ……」
「いいのよいいのよ。そんな可愛いカズマも新鮮で楽しいわ」

どこから説明すべきか。
いや、見ただけで何もかもわかってしまうだろう。
あろうことか、俺は真夜中のベッドの中でアクアに抱きしめられながら一緒に寝ているのだ。
馬小屋に二人で寝泊まりしていた時でも考えられない密着感。
柔らかなベッドの、それよりもっともっと柔らかい身体のアクアに抱きしめられている。

恥ずかしさと、ほんの少しの興奮。
でも、それ以上の安心感があって、癒されていた。
俺からも腕を回しているのに、アクアは拒否しない。
それどころか、子供をあやすように頭すら撫でて抱きしめてくれた。

「怖い気持ちは私が受け止めてあげるから、安心して眠りなさい……」

優しい言葉に、アクアの胸へと顔を押し付けたまま、目を瞑った。
…………どうして駄女神とこうなってしまっているのか、それには俺が見た悪夢の説明からしなければなるまい。




「ぎゃああああぁあぁぁっっ…………!!!」

夜中、屋敷の自室で眠っていた俺は、絶叫と共に布団を引き剥がすようにして目が覚めた。
全身汗ダクダクで、まるで全力疾走した直後のようだ。
実際俺は悪夢の中で走っていた。
忘れもしないメスオーク達に襲われたあの日の平原。
今の夢の中では仲間達とゆんゆんに助けてもらえず、メスオーク達から逃げられなかった俺は……
涙がこぼれて来て、それ以上は考える事すら恐ろしくて頭を抱えた。

「ちょっとー夜中にうるさいんですけどー。どうしたのよカズマ?」
「あ、ああ……ああああ……」

ブルブルと震えている中、青いパジャマのアクアがドアを開き、億劫そうに問いかけてきた。
とてとてと歩いてくるアクアに俺は助けを求めるように手を伸ばしながら

「怖い夢を見たんだ!」
「はい?」

幼児みたいに叫んでしまっていた。

「いっぱいのメスオークに襲われた夢を見たのね? あの時のカズマおかしかったもんね」
「うん……うん……」

灯火をつけてから、ベッドに座ってるアクアの手を握りながら涙ながらに頷いている俺。
泣きながらしどろもどろに答えてる俺の姿はきっと情けない姿だったと思う。
どれだけトラウマになっていたのか、紅魔の里から帰ってきて屋敷で寝たとたんにこうなってしまった。
家に帰ってきた安心が逆に引き金になったんだろう。
笑いたければ笑ってくれてもかまわない。
強がりだって、今の俺には言えるはずがなかった。

当然、こうなる前に対処はした。
サキュバスサービスの皆に相談して、夢を変えて貰おうと頼んだ。
しかし結果は失敗。
夢の中でメスオーク対サキュバスの運動会、ただし種目は殴り合いみたいなのが始まって
やたらと強いメスオーク達にサキュバスの皆は蹴散らされてしまい、賞品の俺が奪われてしまう展開が何度も続いた。
夢のエキスパートであるはずのサキュバスですら治せなかったのだ。
俺自身の恐怖が夢のメスオーク達をより強い存在にしているらしい。
それぐらいメスオークに俺はビビってしまっていた。


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