28: ◆y7//w4A.QY[sage]
2017/06/24(土) 18:16:35.39 ID:zV+SN6BF0
【ネルフ本部 第三会議室】
リツコ「副司令、こんな時間まで」
冬月「なんだ、君か」
リツコ「報告はいたしますので、そろそろあがられては……ご無理などなさらないよう、ご自愛ください」
冬月「年寄り扱いはしないでくれ」
リツコ「申し訳ありません。お気に障ったのなら」
冬月「いや、かまわんよ……そうだな、たしかに歳に夜更かしは堪える」
リツコ「湯のみが冷たくなっておりますわ。差し支えなければ、淹れ直しいたしますが」
冬月「うん、頼もう」
リツコ「はい」
冬月「君は、赤城ナオコ博士の娘だったね」
リツコ「はい……」トクトク
冬月「親娘でネルフに勤務とは、因果なものだな」
リツコ「私は、ここで働けて誇りを持っております。碇司令と副司令のお側にお仕えできるなんて、光栄ですわ」
冬月「ふん、おだててもなにも出やしないぞ」
リツコ「本心です、どうぞ」コト
冬月「ありがとう」
リツコ「副司令が、サードチルドレンに躍起になっておられるのは、やはり計画のためでしょうか」
冬月「ん?」グビ
リツコ「いえ、気にかかったものですから」
冬月「……それもある。我々には目的があるからな。別の理由は、ある教え子からの頼みでもあるからだ」
リツコ「と、言いますと」
冬月「碇がまだ、学生だった頃の話だが。生物学者を志している女生徒がいてね」
リツコ「それは、あの、失礼ですが」
冬月「君も名前ぐらいは聞いたことがあるだろう。碇ユイ、あの男の妻になった女だ」
リツコ「……」
冬月「不思議な魅力を持つ女性だったよ。掴みどころがなく、それでいて、慈愛に満ちていた」
リツコ「E計画の実験の際に、初号機のコアへ取りこまれたと聞きました」
冬月「それが彼女の望みだったからな」
リツコ「初号機に、ですか?」
冬月「女の考えは理屈ではない。彼女は常に慈愛に満ちていた。しかし、それと同時に、とても頭が良かったのだよ」
リツコ「……?」
冬月「私にも不確定な部分がある。もしかすると、彼女の頭の中では、碇ゲンドウでさえ計画の一部だったのかもしれんな」
リツコ「あ、あの碇司令を手駒に?」
冬月「その通りだ……少し、話すぎたか。老人の戯言だと思って聞き流してくれ」
リツコ「はぁ、それはかまいませんが」
冬月「しかし、要求はまだないのか?」
リツコ「依然として、なんの連絡も。戦自や各国政府が秘密裏に拉致したという可能性が」
冬月「いや、それは考えにくい。パイロットは各国にとっても資産だからな。ゼーレがそれを許すはずがない、得をするとすれば、いや……待てよ」
リツコ「どうかなされました?」
冬月「――女は、理屈で動くものでは」
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