シンジ「その日、セカイが変わった」
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70: ◆y7//w4A.QY[sage]
2017/06/26(月) 15:17:19.81 ID:qmTw1PEeO
【ネルフ本部 ラボ】

レイ「あの、赤木博士」

リツコ「なに?」

レイ「碇くんが、一人暮らしするって本当ですか?」

リツコ「ええ」

レイ「私が住んでるマンションなら空きが」

リツコ「却下」

レイ「……」

リツコ「碇司令がお許しにならないわ。余計な口出しはしないで、用件が済んだなら、下がっていいわよ」

レイ「碇くんは、どうして引っ越しようと思ったんですか?」

リツコ「シンジくんは、意地を張らず、人の間で流れるように生きようとする他人指向型の子よ。ことなかれ主義とも言うわね。人の指図には逆らわず、波風を立たせるのを嫌う」

レイ「……」

リツコ「ヒトは変わっていくものよ。どこまでいっても自分という概念に変わりはないけれど、それぞれが持つイメージを覆せるかどうか。その一点に集約される」

レイ「碇くんは、変わろうとしてるんですか?」

リツコ「シンジくんは、問題を放置する消極的な姿勢をやめて、解決しようと試みた。それを変化というのならそうなるわね」

レイ「……」

リツコ「どちらにしろ、あなたには興味のない話でしょ?」

レイ「はい」

リツコ「私から見れば、碇司令の変化が気になるけど」

レイ「碇司令、ですか?」

リツコ「言ってもしょうがない……いえ、レイなら誰かに喋る心配は……いいかもしれない。レイなら感情という概念がないわよね」

レイ「……」

リツコ「変、なのよねぇ。以前の碇司令ならば、シンジくんと話をする機会すら設けなかったはずよ。なのに、シンジくんが話をしたいと言えば応えている」

レイ「碇司令が……」

リツコ「今まで徹底して無関心、放任主義を貫いてきていた……今になって、導いているとすら思える節があるわ。親子の関係が似合わないイメージだからこそ、強烈な違和感がある」

レイ「……」

リツコ「副司令がなにか企んでいるのかしら」

レイ「……」

リツコ「条件付きとは言え、碇司令がシンジくんの頼みを聞くに値する価値はどこにもない。泣き落としが通用するような人ではないもの」

マヤ「先輩、はいってもいいですか?」コンコンッ

リツコ「どうぞ」

マヤ「失礼します。あ、レイもいたのね」

リツコ「なにか問題?」

マヤ「はい、第二技術課からパーソナルデータについて不備があるという指摘を受けまして」

リツコ「どの数値?」

マヤ「ここです。計算したみたところ、たしかに誤差がマイナス0.03ほど発生しています」

リツコ「通常ならばありえないわ。MAGIのシステムデータ更新は?」

マヤ「新しい更新プログラムを適用したばかりですが……バージョンが原因でしょうか」

リツコ「バグかもしれない。発令所に行って確かめてみましょう」

マヤ「今日も、残業、ですね」

リツコ「一通り目処がついたら帰れるようにしてあげるから」

マヤ「いえっ! 私、そんなつもりじゃ!」

リツコ「どのつもりでも構わないわ。行くわよ」コツコツ


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