8: ◆3P1o8JdRMw[saga ]
2017/06/26(月) 23:18:24.73 ID:DTO7WTVj0
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アタシがプロデューサーに「キャラ」だってからかわれるのには理由がある。
城ヶ崎美嘉は、プロダクションとしてはカリスマギャルとして売り出してくれている。デビューするにあたってアタシが出した希望を、そのまま受け入れてもらっているのだ。
ギャル。そう聞いて、普通の人はどんなイメージを持つだろう。きっと、こんなイメージを持つはずだ。髪を染めていて、色々な小物をあちこちにつけて、そして、経験豊富。
最後の、この経験豊富という点が、アタシの決定的に足りない部分だった。
この経験というのは、この場合では男性経験ってことで、プロデューサーにからかわれるのはアタシが「経験がない」って知っていたから。そこをいじられるのはちょっと悔しかったけど、事実なんだから仕方がないとも思っていた。
だから、この状況は。
男性が――アタシにとって今、一番親しい男性がこんな風におちんちんをおっきくしているこの状況は。もちろん、アタシの人生にとって初めてな出来事なわけで。
不意にそんなものを見せつけられてしまったアタシは、まるで固められたように体をカチコチに強張らせてしまっていた。
ゆっくりと、音を立てないように後ずさりする。プロデューサーが起きてしまわないように、アタシの存在を気付かれないように。狭い部屋のはずなのに、かかとが壁に当たるまでは随分と長い時間がかかったように感じた。
軽く震える手でドアノブを触ると、こころなしかひんやりとしているような感覚。どうやら、手汗もかいていたみたいだ。さっきまでは電話をしても起きなかったプロデューサーが、今ではちょっとの刺激でも起きてしまうような気がして、恐る恐るドアを開ける。永遠とも思える時間をかけて、ようやく部屋から出て、アタシはやっと一息をついた。
見なかったことにして帰ろう。
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