64: ◆COErr5OWSM[saga]
2017/07/09(日) 09:00:15.81 ID:Fq1ynReO0
「いたた…つま先が…。肋骨に当たったかな」
狂っている。これはどう考えても狂っている。力が入らない。
髪の毛を引っ張られてベッドの上に放り出される。
「しつけの悪いナオちゃんには、これをあげましょー」
「ひっ、や、やだっ…」
頭上で両腕をまとめられ、そこではガチャガチャと不快な音がする。
貧弱な抵抗は虚しい結果に終わり、両腕は手錠で拘束された。
殺されるのだろうか。こんなところで死ぬのは嫌だ。涙は異常なほど自然に出た。
止める気力は無いし、止められる力もない。
「殺しはしないよ、絶対に。安心して?」
この状況で安心なんてできる人がいたら、それは異常者だ。
「今日は新しいプレイに挑戦してみようね。絶対気に入るから、期待してね」
大声をあげて助けを呼ぶことは、無意味であり不可能だった。
この部屋の防音設備は完璧であるらしく、以前この部屋でみっともない大声を挙げさせられた時も、
上下左右の部屋から何も反応は無かったから。それに彼女の手にはいつの間にかスタンガンが用意されていた。
暴れた際に大人しくさせるためだろう。私は、考えなしに地獄に飛び込でしまった、ただの馬鹿だった。
「頚動脈を圧迫して、脳を酸欠状態にするのっ。そうするとね、
少しだけ幻覚が引き起こされて、頭がボーっとするんだって。それでこの状態の時にイくと」
私の耳元に顔を寄せて囁く。
「すっごく、気持ちいいんだって......」
気持ち悪い。鳥肌が立つのは、三日月のように笑う目と口が、
これから行われる行為の怖さを分かりやすく表しているからだ。そうに違いない。
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