女「好きな人のためなら」 ※百合
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93:また明日です。ありがとうございました ◆COErr5OWSM[saga]
2017/07/13(木) 20:26:12.00 ID:86ZA2IUD0
「は、あぁっ、あぁあ」

 冷たい刃が私の皮膚と肉を突き破ってくる。線に沿って血の玉がぷくぷくと浮き出てきた。
顔は冷や汗と涙で歪んでめちゃくちゃになっている。彼女はそのあと続けざまに、計三本斜めに傷をつけた。


「はは…上手いでしょ。ミカの、ミの字だよ。こうしといたら、あいつから、守れる…」


 笑っている、しかしいつものように楽しんでいる感情が全てではないように見えた。
どこか焦っているようだった。


「ぃ…っ、ひくっ……いた、い…」


 リストカットより明らかに深く切り付けられただろう。この傷はおそらく一生残る。
彼女は私のTシャツを胸元まで上げてきた。先ほど“まずは”と言っていた。
今度はこちらに奴隷の印を刻まれてしまうのだろうか。

 抵抗は、もう諦めた。暴れると本当に殺されそうな雰囲気だし、かえって傷が増えそうだった。


「はあぁ…白くて、スベスベで…無駄な肉がついてない……彫刻みたい…」


 お腹に頬ずりして恍惚の表情を見せる。手には依然カッターが握られているままだ。


「誰かに…見せられないように……」

「っ、ぁは、っぁぁ、あ、ん」


 左の脇腹にもミカの印が刻まれた。
私はこれからこの傷をずっと背負っていくのかと思い絶望したが、不思議と涙は出なかった。
出し過ぎて既に枯れていた。


「はぁぁ……素敵だよ、ナオちゃん」

「ぅ…、ぁっ」

 傷ついた場所をゆっくりとなぞられる。満足したなら早く帰してほしい。
もうこのレベルまで来ると死への恐怖はだいぶ薄れてきてしまっていた。


 彼女はあれをしたことによりとても安心したようで、あの後は異常なほど優しく接してきた。
上機嫌な時は私にベタベタ触って帰るだけ。切りつけてから終始明るい彼女が帰った後、
傷をつけられた箇所を鏡で確認した。なぜか乾いた笑いが出た。
 
 シャワーを浴びる際、傷がしみることで嫌でも彼女の恐ろしい顔が浮かんできてしまう。
その度に涙が出てきて安心する。私はまだイかれていないと。



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