女「好きな人のためなら」 ※百合
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92: ◆COErr5OWSM[saga]
2017/07/13(木) 20:04:28.28 ID:86ZA2IUD0
 ゆらりと立ち上がってこちらへ向かって来る。手には手錠と結束バンド。
無抵抗で拘束されるのに慣れてしまっている自分がいるのに嫌悪感を抱く。
今日は覚悟をしておいた方がいいかもしれない。どうせ彼女の不満は私にぶつけられる。

 私をベッドの上に縛り付けた後ミカは何かを取りに行ってから馬乗りになって来た。


「今日ね、昼に、いたんだよ」

「…えっと……だれが…?」

「カナ」

「カナっ、えっ……」

 まさか、そんなことがあるのか。私に会うために来たのかどうか分かるわけもないのに、
心は熱く喜んでいる。しかしそれを表情に出してはいけない。
どうでもいいという気持ちに見せなければ。


「そう、なんだ」

「守らなきゃいけない…あいつから。だから仕方ないんだよ……」


 虚ろな目をしつつ取り出したのはカッターナイフだった。一瞬で全身から血の気が引く。


「分かりやすいように、まずは腕にね」

「まっ、待って!なんでっ……私、何もしてないっ」


 手首が擦れて赤くなるのも気にせず腕を振って抵抗する。
刃が左腕に当てられると、金縛りにあったように体が動かせ無くなった。


「ゃ、やだっ…お、お願い…っ…どうしたら…許してっ」


 最後まで懇願することは叶わず、腕の内側へゆっくりと一本の線が引かれた。



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