モバP「アイドルをオモチャにするクスリ 心・響子編」
1- 20
32: ◆FreegeF7ndth[saga]
2017/07/15(土) 18:21:54.41 ID:7VfU3ezmo

レッスン後、シャワーで濡れた髪も乾ききらないままに、響子は俺の元へやってきた。

「ごめんなさい。私のそれ、預かっていただいて。仕事になりました?」

いやらしいのが、べったりついた――と、響子は唇だけで言葉を続けた。

俺は仕事を強引に切り上げた。
響子の言うとおり、どうせこの調子では仕事どころではない。



響子は自分がセックスしたいというとき、それを大袈裟な態度で表す向きがある。
肉欲に溺れているというより、行為へしがみついているような気さえする。

「大袈裟でしょうか? 例えば私のファンの方たちは、私を『お嫁さんにしたい』と平気でいいますが、
 その言葉の中には『セックスしたい』という意味も含みますよね。それと、何が違うのでしょう」

響子の疑問も一理あるが、響子のファンたちの大半はそれを意識していないだろう。
もし今の響子に、もっと露骨なセックスアピールを売らせたら、きっとファンは引いてしまう。



「それは、少し不思議ですね。私にとっては、気が楽ですけど」

いわゆる『お嫁さん』に求める素質として、
淫乱さと貞淑さのどちらが優先されるだろうか?
そういう話である。

「まぁ、今いるファンを大事にしていきたい、という気持ちも私の本心です。
 できれば、今のプロデューサーさんのやり方のままアイドルを続けたい、とも思ってますから」

プロ野球ファンがひいきの選手へ、ホームランを打つという結果を求めるように、
アイドルのファンは五十嵐響子へ、お嫁さんアイドルという言行と内心を求める。

その意味でファンは、アイドルの人格を、ビジネスとして提供すべきモノと扱っている。

これが心のファンだったら、それに気づきつつある程度はネタとして楽しんでくれる。
しかしアットホームさ――ビジネスとかけ離れた建前――に惹かれた響子のファンは、
それに気づかないフリをする。あるいは本気で気づかない。



「……もしファンの方たちが、今の私とプロデューサーさんを見てしまったら、どう思われるでしょうか」

響子が、実は年長アイドルに張り合ってプロデューサーにセックスを求める女で、
それが響子の本心から出た行動だったとしても、ファンは絶対にそれを受け入れない。

「そうですよね。失望されるでしょう。今のファンは、プロデューサーさんが、
 『お嫁さん』に相応しく仕立て上げてくれた五十嵐響子を求めているんですから」

ファンのことを口にしながら、響子は俺を見て笑っていた。



長引いた話に終わりが見えたと同時に、俺と響子はその部屋に着いた。

「でも、プロデューサーさん。あなたは違う」

人目を忍び、二人だけで部屋に入る。

「あなたの口からは、『お嫁さん』なんて言葉を気楽に聞かせないで」

俺は部屋に一つだけのベッドへ、響子と倒れ込んだ。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
44Res/60.50 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice