32: ◆JdP.BncS3o[saga]
2017/07/23(日) 23:03:31.68 ID:xFwQuV7/o
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12合目 極秘任務!第二天覧山
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「山入ったらスカートめくりっこね」
「う、うん」
一緒にトイレに入り、パンツを脱いでそれぞれの鞄にしまってトイレを出る。
「うわっすごい風」
「さっきと一緒だって」
思わずスカートの前を押さえてちょこちょこと歩き出す。
「あおい気にしすぎ、そんなんじゃかえって怪しまれるわよ〜」
「だけど……」
「大丈夫だって、そんな簡単に見られるぐらいなら普段からパンツ見られまくりってことだよ?」
「そうかもしれない。でも」
「うん」
「ひなたこそ歩幅がいつもの半分以下なんだけど」
「だって、もしもってことがあるかもしれないじゃない?」
そんなひなたの勝手な言い分に反論する余裕もなく、お互い無言で歩き続けた。
道中すれ違った人みんながこちらを見ているような気がして、心臓がパンクしそうになる。ううん。間違いなくみんな見てる。
こんな挙動不審な女子高生が目立たないわけがない。
やっとの思いで第二天覧山を縦断して、元のトイレに戻りパンツをはきなおす。結局、最後までめくりっこなんてする余裕なんて全然なかった。
「同じ野外でも人目のあるところとないところではまるで別物だった……」
「もっとすごいことしてる人もいるけど、充分な安全を考えればこれぐらいが限界だよね。次はもっと軽いのからする?」
「ううん。もう、こういう……露出はいいかな……やっぱり私にはあわないかも」
「そっか、でももし気が変わったら今度はあおいから誘ってよ、いつでもいいからね」
「うん」
「ただし、したくなったら絶対に連絡すること。絶対に一人で危ないことしちゃだめ」
つないだ手に力がこもる。
ひなたは私が危険な目にあわないようにしっかり考えてくれてるんだ。
「わかった。ありがとう、ひなた」
「よろしい。では帰りますか!」
「あっちょっと待って」
「何?」
「ひなた、愛してる」
「ななっ!あおいがそんなこと言うなんて、まさか」
ひなたったら私の額に手あててる。
せっかく素直になってみたのになんて失礼なやつ!
「こらぁひなたー!」
「あはは、あおい、私も愛してるよー」
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