魔王「勇者共よ、貴様らには魔の子を孕んでもらう」
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53: ◆1ysUccrJmGua[saga]
2017/08/08(火) 21:12:29.64 ID:AKj4Qzft0
魔王「憎い敵、か。先にも言ったが我にとって貴様達は昨日まで取るに足りん存在でしかなかったのでな。憎いまでには到底至らぬ」
女勇者「なっ……」
魔王「はっきり言ってしまえば貴様らが我が城に来るまで顔も知らんかったほどだ。憎みようもない」
女勇者「憎くないなんて嘘だ!僕たちはお前の部下をたくさん殺してきたんだぞ!憎くないはずがあるもんか!!」
魔王「強い者が生き残るのが世の理だ。奴らは貴様達より弱かっただけのこと、そこに憎しみや恨みなどない」
女勇者「そんなはずない!僕はお前のせいで死んでいった人たちのことを思うと怒りが収まらない!!」
魔王「それは貴様達が人間共から愛されていたからだ。我に対抗し得る唯一の希望として願いを託し思いを募らせたからだ」
魔王「その人間共の愛に報いようとして貴様は我への怒りを募らせてきた。つまりはそういうことだ」
女勇者「愛……?」
魔王「しかし、我は違う。我の下に集っている者達は我への敬愛や賛仰で従っているのではない。我の力に怯え畏まっているだけに過ぎん」
魔王「故に誰も我と目を合わせようとはせぬし、我を思っての言葉も吐かん。そんな奴らにどうして情を移せようか?」
女勇者「…………」
魔王「貴様達は違う。絶対的な力の差を前に恐怖に竦み上がりながらも我を睨んでいた。恐怖を押し殺し震える目で我を睨みつけていた」
魔王「初めてだった。我の目を真っ直ぐ見据えてくる者と出会ったのはだ。あの瞬間、我は貴様達に興味を持ったのだろうな」
女勇者「……で、興味を持った結果が僕達に自分の子を産ませよう、だろ?美しいとか綺麗とか言っても興味があるのはそれだけなんだろ」
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