26:名無しNIPPER[saga]
2017/08/21(月) 12:39:18.50 ID:TU1NxKyR0
アライさん「おおー、人間の食べ物はおいしいから大好きなのだ」
男の手からひったくる様に弁当とパンを取るとあぐらをかいて袋を破り始める。こいつらの座り方はあぐらで共通でもしてるのか?
それにてっきりアライちゃんを起こして分けてやるのかと思ったら…一人で全部食べそうな勢いだ。
男がアライさんの後ろに回りこんでもまるで意に介さず、クチャクチャと音を立てながら下品にむさぼり食べている。
リュックから静かに手斧を取り出すと両手で握り締め、アライさんの頭頂部目がけて振り下ろした。
アライさん「プゴッ」
斧の刃が半分以上アライさんの頭に食い込んだ。男はすぐに斧を引き抜き、右足でアライさんの右肩あたりを横から蹴った。
アライさんは座ったままの状態で左側に倒れる。間髪いれず男はアライさんの首を狙い斧を振り下ろした。
ゴキッ、と首の骨に刃が当たった感触が伝わってくる。引き抜いた後もう一度同じ場所へ振り下ろす。さっきと位置がズレてしまったが、
傷口はさらに広がり血がゴボゴボとあふれ出てきた。男はここまでやればもう助からないだろうと思いアライさんから距離をとる。
すると突然アライさんが仰向けになり口から血を吐きながら手足を上下左右に激しく動かし始めたのだ。
男は心の底から驚いたが、怯まず斧を握り直し身構える。アライさんはうなり声のようなものをあげていたがすぐにこと切れた。
男(まさかあの状態であんな動きをするとは思わなかったが…うまくいったようだな)
男は血の付いた斧とアライさんの食べ残しを別々のビニール袋に入れ、リュックに詰めると箱罠に近づいた。
親があんな事になったというのにアライちゃんはまだ寝ている。こんなんでよく野生で生きていけるなと思いながら罠を持ち上げた。
歩き出してから五分ほど後、流石に気付いたのかアライちゃんが目を覚ました。
アライちゃん「なんかゆれてるのらぁ?ここどこなのらぁ?」
男「やあアライちゃん、やっと起きたね」
アライちゃん「しゃっきのにんげんしゃんなのらぁ…ままはどこなのら?」
騒がれても面倒なのでママはこの先にいるよ、だからまだ寝ててもいいよと伝える。
アライちゃん「わかったなのらぁ…おやしゅみなのら…」
車に戻ってきた男は罠をトランクに入れた後、厚手の毛布を掛けた。シャツにアライさんの血が付いていたので替えに着替えた後、車を出した。
続く
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