269:名無しNIPPER[saga]
2018/03/24(土) 18:16:00.15 ID:f2KwpAYj0
アライちゃん「のぎゃっ!?ここからだしてなのだっ」
ブラブラ揺れる袋の中からアライちゃんのわめき声が漏れ出てきた。久しぶりに聞く活きのいい悲鳴だ。これだけで今日ここに来た価値がある。
人間を知っていてかつ敵視しているあたり、さっき処分したアライさんと似た様な境遇だったのであろう事はわかるが、
それでもおじさんはあえてアライさんに質問した。
おじさん「こんにちは、アライさん。アライさんはどこから来たの?」
アライさん「うるさいのだ!ちびをはなせなのだぁ!」
おじさんはアライちゃんが入っている袋を地面に落とすと、
アライちゃん「ぷぎゃあ!?おしりいたいのだぁ!」
おじさん「答えてくれないと、アライちゃんがどうなるか賢いアライさんなら分かるね?」
地面でモゾモゾと動いている袋を踏みつける様なジェスチャーをするおじさんを見たアライさんは、
アライさん「うぬぬ…わかったのだ…。アライさん達はとなりのとなりの山から来たのだ…」
おじさん「隣の山じゃ分からないなあ。このあたりは山が多いからね。私が聞きたいのはどっちの方向から来たの、って事だよ」
アライさん「方向なんてわからないのだ…。必死で食べ物を探していて気が付いたらここにいたのだあ」
おじさん「なるほどね。じゃあここに来たのはつい最近って事でいいのかな?」
アライさん「……………人間、アライさん達がどこから来たのか知りたいならアライさんが案内してやるのだ。
だからこの箱からアライさんを出してほしいのだあ」
今しがたどっちから来たのか知らないって言ったばかりだろうに。わざとらしい間を空けてまで必死で考えた騙し文句がこれだ。
しかしアライさんでも人を騙そうとするんだな。その場しのぎの言動が多い事を考えれば意外という訳でも無いが、
アライさんは良くも悪くも正直というイメージがあったので、やはり意外というほか無かった。
実体験や動画などを通してアライさんの事を少し知った気になっていたが、実のところ俺はまだ良く分かっていないんだなあ、と気付かされる。
おじさん「別に案内してくれなくてもいいよ。それよりもさっきの質問に答えて欲しいんだけどねえ」
おじさんはそのへんの事も良く心得ている様で、無視して話を続けた。
アライさん「えーっと、ええと、ついでにアライさんのおうちにも案内してやるのだ。あったかくて広くていい所なんだぞー、
そっ、それにごちそうもいっぱいあるから食べさせてやるのだ」
立派な家と十分な食べ物があるのになんでこんな所にいるんだよ。アライさんは嘘に嘘を重ねてもう自分でも何を言ってるのか分かってないんだろう。
おじさん「じゃあ質問を変えようか。アライさんの子供はこのアライちゃんだけかい?」
アライさん「そう!そうなのだ!聞いてほしいのだ!」
おじさんの質問を聞いたアライさんは待っていたと言わんばかりに急に大声を出して喋り出した。
続く
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