少女「好きです、先輩」
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5:名無しNIPPER[saga]
2017/10/01(日) 15:34:24.26 ID:g97UFoKC0
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少女「よいしょっ……」




中身の詰まった”ポカリ”と書かれた青い水筒をカゴに詰めて、持ち上げる。
あの後、わたしは女子水泳部のマネージャーになっていた。
先輩の泳ぐ姿を見たあの時、一緒に見ていた友だちに心配そうな声色で声をかけられるまで、わたしはプールサイドにぼんやりと立っていた。
見ていたのは、先輩の姿。
プールから上がろうとしている先輩を、ぼーっと見ていた。
早く次に行こうと友だちに急かされてはっとして、一言謝ってから屋内プール場から出ようとしたところで、声をかけられた。

『水泳部、興味ある?』

振り向くと、水に濡れたままのあの先輩が、にっこりと笑顔を浮かべてわたしを見ていて。
わたしは反射的に頷いてしまってから、慌てて身体が弱くて激しい運動はできないと付け加えた。
それを聞いた先輩は、顎に人差し指を当てて少し考えて。

『ちょっと待ってて』

と言ってその場を離れて、部長さんのところに向かった。
わたしは友だちに先に行っていてと伝えて、先輩を待った。
他の部員たちが泳ぐ姿を見ながら待っていると、さっきと同じ笑顔を浮かべた先輩が戻ってきて。

『うちのマネージャー、やらない?』

その言葉に、わたしはまた反射的にぶんぶんと首を縦に振ってしまって。
そうして、わたしはマネージャーとして女子水泳部への入部が決まったのだった。


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