3:名無しNIPPER[saga]
2017/11/15(水) 02:41:12.64 ID:Vv90Lwpi0
「えっと、美優さん……その、すみません」
「……何が悪いのか、分かって謝ってますか……?」
言葉に詰まる。
もう少しこう、手心というかヒント的なものを出して欲しいと思わなくもない。
だが確かに、理由も分からず謝るだけで済ませようとしたのはよろしくなかった。
より一層影を強くする美優さんの表情を見て、俺もまた更に申し訳なくなった。
それでも。
繋いだ手を離そうとはしない。
きっと、当てて欲しいのだろう。
きちんと理由を理解した上での謝罪をすべきなのだろう。
多分もう引っ込みがつかなくなって今に至ってるんだろう。
美優さんの為にも、俺は答えを探す。
「……取り敢えず、何か食べませんか?向こうに丁度クレープの屋台が出てますし」
「……食べ物で釣れるなんて……私、そういう人に見えてたんですね……」
またヘマを踏んだ。
いやでも一回切り替えるのに丁度良いと思ったのだが。
ダメだったのだろうか、甘いもの作戦。
うん、大人の女性に対して取る手段では無かったかもしれない。
……いや、案外いけるかもしれない。
店に近づくと、クレープの香りが流れてきた。
少し熱気を持った甘い香り。
それは当然美優さんの元へも届いており、彼女の食欲を擽る。
クレープを片手にすれ違うカップルの手元を見ている姿は、少し微笑ましい。
「……俺、一緒にクレープ食べたいです。ダメですか?」
「……仕方ありません……貴方が、そこまで誘うのなら……」
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