イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
��↓ ��1- ��覧 ��板 ��20
939: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2024/08/18(日) 01:41:19.33 ID:5/cfhJWp0
…翌日…

百合姫提督「それじゃあ行ってきます」

母「留守をお願いしますね」

父「ああ、気を付けていっておいで」

百合姫提督「はい」

…百貨店…

百合姫提督「わ……すごい混雑」

母「だから言ったでしょう? 買い物だけなら私一人でもできるし、なにも一緒に来なくても良かったのに……」

百合姫提督「買い物はお母さんだけで出来たとしても、荷物持ちがいれば楽だろうから」

母「それはそうね、大いに期待しているわ」

…実家から車を走らせ小一時間、県下の中核都市にある百貨店の入館待ちの行列に並ぶ百合姫提督と母……店頭には門松や年末年始の営業日を知らせるポスター、福袋商戦の広告でにぎにぎしく飾り立てられ、寒空の下で百貨店の開館を待つ人たちで人いきれがしそうなほどになっている…

店員「お待たせいたしました、開館でございます! どうぞ列の順番にお進みください!」

百合姫提督「良かった、オープンしたみたい」

母「年末年始はデパ地下だけ開店が早いのよ……そろそろ順番ね」

百合姫提督「お買い物のリストはあるし、お母さんが疲れちゃう前に済ませようね」

母「そうね」

…デパ地下…

百合姫提督「えーと、黒豆……黒豆……」金箔が入っていたりいなかったり、はたまたたくさん入っているのや少量サイズなど種類もさまざまなおせち関連の食品……母親に買い物カートを預け、人混みをすり抜けつつリストに並んだ商品を手に取っていく……

母「あった?」

百合姫提督「うん、あんまり大きくないパックでいいでしょ?」

母「そうね、そこまで黒豆ばっかり食べるわけじゃないから……あと、伊達巻きは少し高い方にしましょうか」

百合姫提督「分かった」

…館内の買い物客の数が増えるに従って混雑が増し、それと同時に空気もむっと淀んでいる感じがする……特に太平洋の爽やかな潮風に慣れきっている百合姫提督にとって人いきれの館内はこたえるものがあり、外套のボタンを外してラベンダー色をした薄手のセーターとスラックスの動きやすい姿で歩き回っている…

母「……次は肉類ね。ハムとか鴨のローストとか、いくつかあれば困らないものね。あとおつまみにチーズやサラミも」

百合姫提督「じゃあ向こうのお店ね」輸入食品や瓶詰めなどを扱っているお店に立ち寄り、クラッカーに合わせるレバーパテやコショウをまぶした鴨のロースト、カマンベールチーズ、それに夏のイタリア訪問を思い起こさせるサラミやオリーヴの瓶詰めなどをカゴに入れる……

母「こんなところね……それじゃあお会計をしましょう」

百合姫提督「私が出そうか?」

母「いいのいいの、お祖父ちゃんが「深雪が食べたいだろうから色々買ってやれ」ってお金を出してくれたから」

百合姫提督「もう……育ち盛りの中学生や高校生じゃないんだから……」思わず苦笑いを浮かべる百合姫提督……

………

…中華料理店…

百合姫提督「買いだしお疲れさまでした」

母「ええ、お疲れさま♪」

…烏龍茶のグラスを軽く合わせて、年末年始の「食料調達」で流した汗をねぎらう二人……店頭の年季の入った額に彫り込まれた筆文字にも貫禄のある中華料理店は全国レベルとは言わないまでも県下では有名な老舗で、年の瀬らしい慌ただしさの中にあっても落ち着いた雰囲気をかもしだしている…

店員「お待たせいたしました」上品な白い器に盛られた名物の上海焼きそばと、蒸籠に入って湯気を立てている大ぶりな焼売が卓に並ぶ……

百合姫提督「相変わらず美味しそう……いただきます」

母「いただきます」もう一つの名物であるタンメンを丁寧にすする……途中で注文したものを分け合ったりしつつ、ゆっくり昼食を楽しむ……

百合姫提督「……ふふ」

母「どうかした?」デザートの杏仁豆腐をすくいながら首を傾げた……

百合姫提督「ううん。ただ、こうしているといつも通りの年末みたいな気分だから、なんだかホッとしちゃって……」

母「良かったわね。年末年始はうんとのんびりしなさいよ」

百合姫提督「ええ♪」


<<前のレス[*]|次のレス[#]>>
997Res/3024.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice