イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga]
2026/01/14(水) 00:52:29.36 ID:whVusIlC0
…しばらくして・谷間…
カサルディ提督「うーん、今のところはわりといいペースじゃない?」
シモネッタ提督「ええ、今のところはね……カルラ、フランチェスカ、大丈夫?」
ベルガミーニ提督「ええ、どうにか」
提督「まず生きてはいるわ」
シモネッタ提督「その調子よ、頑張って?」
…小柄な身体のどこにそんな力が隠れているのか、疲れた様子も見せずに軍用ナイフでもつれた茂みの枝を切り払いつつ進んでいくカサルディ提督……シモネッタ提督も多少汚れてはいるが相変わらず優雅なままで、提督としんがりを代わって後ろから全体を見通しつつ、へこたれがちなベルガミーニ提督を支え応援しながら進む…
カサルディ提督「……ったく、藪が深くって切り払うのもおっくうね。ナイフじゃなくてマチェットがあればいいのに」
提督「こんなに繁っているのは予想外だったわね……また代わりましょうか?」時々カサルディ提督と先頭を代わってはナイフを振るう提督…シルヴィアおばさまとの猟や散策が大いに役立ち、二人で並進するように道を切り開いていく……
カサルディ提督「ありがとう。私がへばったらお願いするわ」
シモネッタ提督「みんな、このペースならどうにか刻限に間に合いそうよ」
ベルガミーニ提督「ありがたい限りだわ……」
…提督たちが進む谷間は岩がゴロゴロしていて、その隙間から灌木や草が生い茂って足元がかなり不安定になっている……カサルディ提督は足元を確かめつつ、ぐらつく岩や支えにするには根の浅い灌木があるとよく通る声で注意する…
………
…またしばらくして…
カサルディ提督「くそっ、冗談でしょ?」
提督「これは……エレオノーラ!」
シモネッタ提督「ええ、見えてるわ……これは予想外ね」
ベルガミーニ提督「あぁもう、信じられない……」
…提督たちの目の前には渡された大まかな地図には載っていない程度の……しかし登るには苦労しそうなちょっとしたガレ場が立ちはだかっている…
カサルディ提督「どうする?」
シモネッタ提督「……残りの距離は半分もないし、今から戻って迂回していたら到底間に合わない。どうにかして登って突破しましょう」
ベルガミーニ提督「はぁぁ……」
提督「高さはそこまでじゃないけれど、進むとなると大変そう……ロープがいるわね」肩にかけていたロープを下ろすと結び目をほどき始めた……
カサルディ提督「そうらしいね。エレオノーラ、私がよじ登ってロープを引っかけるから下の方は任せるわ……だてに漁師の娘じゃないってことを見せなくちゃね♪」
シモネッタ提督「ええ、下はきっちり支えておくから安心して? 上のとっかかりにロープを引っかけるのは身軽な貴女でなくては出来そうにないものね」
提督「女の子を引っかける方だったら私たちでもどうにかなるけれどね♪」
カサルディ提督「あははっ♪ それじゃあやってあげるから待っててよ、もしも落っこちたときにはその柔らかいおっぱいで受けとめてよね?」
提督「了解♪」
…ロープの端を野戦服のベルトに通すと、ガレ場の岩や斜めに生えた木を確かめながらよじ登っていく……ふもとではシモネッタ提督が余計なたわみが出ないようロープを繰り出し、提督とベルガミーニ提督がそれぞれ防水布の端を持って広げ、あって欲しくない落下に備える…
カサルディ提督「ふっ、はぁ……ふぅ……大丈夫、着いたよ!」ロープを結び終えるとガレ場の頂上から手を振った……
提督「ふぅぅ……」
…ロープを掴みながら提督たちはガレ場を越え、ほんの五メートルばかりの頂上に着くとエヴェレスト登頂に成功したように抱き合って喜び合った…
シモネッタ提督「これもルクレツィアのおかげね……さ、あとは真っ直ぐ進むだけよ」
カサルディ提督「よっしゃ、それじゃあ私たちが一番乗りして教官の鼻を明かしてやろうよ♪」
提督「賛成♪」
ベルガミーニ提督「了解、私も頑張るわ」
シモネッタ提督「そうね、勢い込むのはいいけれどペースを崩さないように行きましょう……最後まできっちりね」
カサルディ提督「まかしといて♪」
………
…
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