イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
↓
1-
覧
板
20
990
:
◆b0M46H9tf98h
[sage saga]
2025/12/29(月) 02:06:13.78 ID:aQlvJ2x40
ベルガミーニ提督「筏を作ったら? 波打ち際には打ち上げられた流木なんかがたくさんあるし、漁業用の浮きだとかをくくりつければ浮力の足しにもなるんじゃない?なにより海軍らしいし♪」
カサルディ提督「私はあんまり賛成できないな。浜辺は割と穏やかだけど岩場の向こうはけっこう波が立っているし、なにより筏を作る時間が足りそうにない」
提督「そうね。筏なら歩かなくて済むし島を縦断する必要もないけれど、色々と制約が多そうだものね……エレオノーラ、班長として判断してほしいわ」
シモネッタ提督「ええ、分かったわ……カルラの「筏」案も悪くはないけれど、時間的な制約と航行の不安があるのでやめておきましょう。残念ながら愚直に歩くしかないわ」
カサルディ提督「やれやれだね……で、ルートは?」
シモネッタ提督「そのことだけれど、みんな地図を見て? ……ご覧の通り私たちは島の南側。回収地点は北側の湾。単純に考えれば真っ直ぐ歩くのが一番早いということになるわ」
提督「けれど地形を考えたらそうはならない」
シモネッタ提督「ええ、フランチェスカの言うとおり……島の真ん中はけわしい岡になっていて、小さいけれど崖や斜面があったり岩場になっていたりして通るのに苦労しそうな地形をしている」
カサルディ提督「距離はあるけど海沿いを進めば迷子にもならないし、地図を見る限りでは海に突き出した崖や岩場みたいな障害があるようにも見えない」
シモネッタ提督「その通り。あるいは賭けになるけれど、ここを突破するか……」
…地図に書かれている岡の西よりの部分にはマフィンの表面のような割れ目が記載されていて、そのギザキザのルートをたどっていけば近道をした上で北側の湾に出られそうに見える…
カサルディ提督「その方がかなり早そうにみえるけど……どうだろ」
ベルガミーニ提督「結構な冒険になりそうよね」
シモネッタ提督「私個人としては時間の余裕があるならこの道を使いたくはないわね。短縮して得られる時間がそこまで多いとも思えないし、誰かが捻挫したり骨折したりしたら話にならない」
提督「時間厳守とはいえ怪我をしたら演習中止になってしまうものね」
カサルディ提督「確かに……それじゃあともかくそこまで行ってみて、その上で改めて決めることにしない?」
ベルガミーニ提督「賛成」
シモネッタ提督「それが一番よさそうね。それじゃあルクレツィア、先導をお願い。私は地図を持ってその次に入る。カルラはその次で、フランチェスカは最後尾から周囲に気を配って」
カサルディ提督「了解、斬り込み役がちびの私なら後ろからでも前が見えるもんね♪」
提督「しんがりは任されたわ」
シモネッタ提督「お願いね? 時計は合わせてあるから、時間配分は私が指示するわ。キツくなったり、体調に異変を感じたらすぐ報告すること……それじゃあ、進発!」
…最初は海風の吹く浜辺を気軽に歩いていた提督たちだったが、陽が高くなるにつれてじわじわと体力が蝕まれはじめた……さくさくと心地よい音を立てる砂浜は足がめり込み意外と歩度が進まず、かといって浜辺を離れると低木の絡みあった藪や転がっている岩がルートを邪魔して迅速に進ませてくれない……小柄だが体力自慢のベルガミーニ提督が軍用ナイフをなた代わりに藪を切り開き、シルヴィアおばさまから野山の歩き方を教わっていた提督はシモネッタ提督たちと相談しつつ道を選んでいく…
………
…一時間後・谷間の入口…
シモネッタ提督「……谷が見えたわ。ここで休憩しましょう」
ベルガミーニ提督「賛成……もうくたくた」
提督「同感ね……」
カサルディ提督「私もちょっとくたびれたわ。枝を払っていたからナイフを握っていた手が痛いし」ナイフを鞘に戻すとしかめ面で手を握ったり開いたりした……
シモネッタ提督「みんな、ちょっといいかしら?」水筒の水を口に含み喉をうるおすと、シモネッタ提督が差し出すように地図を広げた……
シモネッタ提督「……見ての通り、私たちはここまで来たわ。とはいえやはり島の外周を大回りしていては時間的に厳しい」
カサルディ提督「だったら谷間を抜けるしかないでしょ」
ベルガミーニ提督「でも怪我をしたり谷間を抜けるのに時間がかかってたどり着けないようじゃあ本末転倒よね……形だけとはいえ「サバイバル訓練」なんだから、多少時刻に遅れたとしても無事であるべきなんじゃない?」
シモネッタ提督「私もそこが悩みどころなの。時間のためにリスクを負うべきか、安全策で行くか……」
カサルディ提督「どうかな。もしこれが任務だったとして、例えば戦隊との会同時刻にたどり着かないじゃ話にならないでしょ」
シモネッタ提督「フランチェスカはどう思う?」
提督「そうね……私もカルラの言うように「無事であるべき」だとは思うけれど、ここは谷間を行く案に賛成」
シモネッタ提督「あら、理由は?」
提督「ルクレツィアの言った「会同時刻に間に合わないと話にならない」って言葉が引っかかったの。これが艦隊ならとにかく合流を急いで、艦隊そのものが間に合いそうになかったら速い艦を分離して先行させる。もちろん艦隊の分散で各個撃破の危険は高まるかもしれないけれど、増援が来れば味方は立て直せるし相手は驚くかもしれない……それに、たとえ一隻でもゼロよりはましじゃない?」
シモネッタ提督「ふっ、それはそうね……いいわ、それじゃあ残り五分だけ休憩したら谷間を進むことにします」
カサルディ提督「了解」
ベルガミーニ提督「どっちにしても早くゴールしたいわ……」
提督「もうちょっとだから頑張りましょう、カルラ?」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
994Res/3016.96 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
書[5]
板[3]
1-[1]
l20
イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」-SS速報R http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1514656546/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice