24:名無しNIPPER
2018/01/02(火) 17:55:41.41 ID:5pH9wHSz0
「えっと……その、あの、じゃあおねがいします」
テーブルを挟んで会話をしているこの間合いが、より私と彼を離して見せた。
「わかった。じゃあ移籍の手続きとかもあるかもしれないから、帰ったらこの資料、親御さんに渡してね」
大人らしい話をするプロデューサーさんと違い、私の口から出てくる言葉は我ながら辿々しかった。
これでいいのだろうか。ポツリと誰かが呟いた。1度だって、1人で立ち向かうことがなかった自分がそう言って来た気がしたのだ。この事務所に来るまでだって、プロデューサーさんの所に行くのだって、1人でできやしなかった。逃避するように陸上部に入り、逃げ逃れては闇夜に紛れようとラジオを聴き漁り、抗っても、立ち向かったことがあっただろうか。「デカブツ」「男女」と揶揄され、言い返せたことがあるだろうか。
「プっ、プロデューサーさん!」
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