ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga]
2018/04/01(日) 01:46:48.22 ID:1GTaaQyP0
…パン屋・店内…
ドロシー「なぁアンジェ…とりあえず「パン屋の店員らしい」格好になってみたけどさ……」えんじ色のスカートに同色の上衣、白いエプロン…と、ハウスキーパーのような恰好で、頭にはキャップまでかぶっている
アンジェ「ええ。よく似合っているわよ、ドロシー」
ドロシー「……どこが。正直全く似合ってないだろ…///」
アンジェ「そうかも知れないわね…でも、任務のためよ」
ドロシー「そうでもなきゃこんな格好をするかよ…ちせは?」
ちせ「うむ、着替えて参った…しかし、アンジェどのの持って来たこれを着てはみたのじゃが……何でこんな中華風なのじゃ」後頭部脇にお団子を二つ作った髪型にまとめ、チャイナカラー(中華風の襟)でクリーム色をした上衣に、生地のたっぷりしたズボンをはいている…
アンジェ「……こういう格好もいいと思ったけど……なかなか可愛い感じになったわね」
ドロシー「…おい、今何て言った?」
アンジェ「こほん……ちせ。あなたは日本人だけど、今ロンドンにこのくらいの年齢の日本人はどれだけいると思う?」
ちせ「まぁ…そう多くはあるまいな」
アンジェ「ええ、そうよ…と言うことは王国の防諜部が一人ずつ調べ始めたらすぐ面が割れる。だけど中華系ならうんといるし、前にも言ったように日本人と区別のつくようなイギリス人なんていやしない……となれば、中華系に化けた方がカバーとしては優れているし、格好も特徴的で目立つから、逆説的ではあるけれど顔や素性に意識を向ける者が少なくなる」
ドロシー「確かに……たとえ防諜部の奴らが「この辺で怪しい奴を見ましたか」と聞いても「はい、中国人の女が歩いていきました」となるだけだもんな」
ちせ「なるほど…さすがじゃな」
アンジェ「その通り。決して二人に色んな衣装を着せて遊んでいるわけではないわ」
ドロシー「……そういうことにしておいてやるよ」
アンジェ「それじゃあ監視は三日後から…寝泊まりには上の部屋を使って、監視は交代で一日中続けること」
ドロシー「はいよ…どうやらうんと頑張らないといけなくなりそうだな」
アンジェ「そうね…でも週末は私たちも「遊びに」やって来るから、その時にゆっくり寝だめしてちょうだい」
ちせ「うむ…それもまたよい鍛錬になろう」
ドロシー「そう言えば武器はどうする…監視任務だから必要ないって言われればそれまでだけどさ……」
アンジェ「もちろん監視には必要ないでしょうが、何もないと心細い気持ちになるのも分かるわ……こっちに来て」
…パン屋・工房…
アンジェ「……ここのレンガに…ドロシー、見える?」二つあるパン焼き窯の片方は半分崩れている。そこに四つん這いになって、ぐらぐらになっているレンガを数個抜く……
ドロシー「ああ…綺麗なふとももだな」
アンジェ「どこを見ているの……このレンガよ」
ドロシー「冗談さ…ああ、そこのレンガだな」
アンジェ「ここの奥に空間がある…貴女の銃なら充分入るわ」
ドロシー「よし…それじゃあそこに入れておこう」
ちせ「うむ…ならばうちも刀をどこかに置いておきたいのぉ……」
アンジェ「それは難しいわね…銃は誰でも使えるけど、日本刀は日本人しか持っていない物よ……中華系に化けた意味がなくなるわ」
ドロシー「おいおい、本気のちせが刀を抜いた後に、姿かたちを生きて証言できる奴がいると思うのかよ?」
アンジェ「それもそうね…なら、そこの小麦袋の中にしまっておくといいわ……粉まみれにならないように、袋か何かで覆った方がいいわね」
ちせ「うむ、助かるぞ…が、脇差と小柄だけにしておこう」
ドロシー「どうせ屋内であの長いやつは振り回せないもんな…あとは……と」
アンジェ「まだ何か武器を持っているの?」
ドロシー「ああ、武器はないよりあった方がいいからな…それに音を立てたくないときのために、スティレット(刺突用ナイフ)がある」
アンジェ「それは服の折り返しか縫い目にでも忍ばせておくのね」
ドロシー「ああ、そうするよ」
アンジェ「それじゃあ監視をよろしく……私は裏口から出ていくわ」
ちせ「うむ」
ドロシー「…それじゃあ週末にな」
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