ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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482: ◆b0M46H9tf98h[saga]
2020/12/01(火) 10:25:52.73 ID:w+TH/pJ20
caseドロシー×アンジェ「The spirits of Ireland」(アイルランドの魂)


…数十年前・アイルランド…

地主代理「…どうやら今年は徴収量を大きく下回っているようだな」寒々とした畑を前に、馬から下りることもせず傲慢な態度でふんぞり返っているのは、土地の所有者でありながらアイルランドに来たこともないアルビオン貴族の代行をしている年貢の取り立て人……

農夫「何しろ今年は寒波がひどくて…」

地主代理「お前たちアイルランド人ときたら、毎年のようにそう言っているな」

農夫「……それと、うちで食べるジャガイモは病気で軒並み全滅してしまって…少しでもいいですから、地主様に収める分から小麦を分けてはもらえないでしょうか…」

地主代理「馬鹿を言うな、輸出するための小麦を貴様らアイルランド人共に食わせるだと!?」

農夫「ですが、このままじゃうちの子供たちが飢えて死んじまいます…!」

地主代理「うるさい! 言い訳など聞きたくない、収める物を収めないというなら無理矢理にでも集めるだけだ!」

農夫の妻「どうか、どうかお願いです…!」

地主代理「えぇい、どけ…!」

子供「……うちのおっかあに何するんだ!」

地主代理「このっ、くそ餓鬼が…っ!」目一杯振られた乗馬鞭が飛びついた子供の頬を斬り裂き、たらりと血が垂れた…

農夫の妻「あぁっ!」

地主代理「…いいか、今度来るときまでに必ず規定の量を用意しておくんだぞ!」捨て台詞を残すと、護衛の二人を連れて駆けていった…

子供「…今に見てろよ、大きくなったらきっと……」傷口を手の甲で拭うと、馬が去って行った方をにらみつけた…

………

…

…ロンドン・ハイドパーク…

ドロシー「…それで、今回の任務は?」

L「いまから説明するが……事態は少々込み入っているのだ」

ドロシー「というと?」

L「……今度ロンドン市街で行われる閲兵式の事は知っているな?」

ドロシー「ああ…いつも通り、パレードで行進する兵器から新しいやつを観察して報告すればいいのか?」

L「無論それもやってもらうつもりだが……実は、その際に女王を暗殺しようとする計画があるらしい」

ドロシー「へぇ、そりゃあまた…で、一体どこのどいつがそんな事を?」

L「計画しているのはアイルランド人だ」

ドロシー「ははーん、それなら納得だ」

L「…もちろんこちらとしては、王国の終焉と「アルビオン共和国」への統一が最終目標である事は間違いない…しかし我々は諸外国によるアルビオンへの介入や混乱を防ぐべく、速やかな共和国への移行態勢が準備万端整うまでは性急に事を起こしたくはない……ましてや「チェンジリング」のことを考えれば、いま王室をぐらつかせるわけにはいかないのだ」

ドロシー「そりゃそうだな」

L「しかしだ、アイルランド独立派の中には急進的な者たちがいて、そうした連中は後先を考えず、何としてもアルビオン王国の「象徴」である女王を暗殺しようと目論んでいる…我々共和国はアイルランド人たちといくつかの点では近い立場にはあるが、いま事を起こすことは容認できない……」

ドロシー「なるほどな…」

L「…そこで君達には、女王の暗殺を阻止してもらう」

ドロシー「結構だね……だけど疑り深いアイリッシュの独立派連中が、私たちみたいな娘っ子をほいほい入れてくれると思うか?」

L「ふ……むしろ君達だからこそ、だ」

ドロシー「……と言うと?」

L「まず君だ。君の名字はマクビーン……例の「Mc」が付いているだろう」

(※Mc�V…アイルランド人の姓に見られるもので「〇〇の子孫」を意味する。代表的な物としてマッカーサー、マクドネル(マクダネル)、マクドナルド、マクレーン等。他に「O�V」が付くオハラ、オブライエン、オコンネル等もアイルランド人に多い)

ドロシー「ああ…何しろ私はアイリッシュ系だから」

L「ゲール語も話せたな?」

ドロシー「……まぁな」



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