ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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491: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2020/12/26(土) 10:54:08.14 ID:mqgdI8yL0
…数時間後・パブ「シャムロック」…

ドロシー「…あいつが「モール」か」

アンジェ「どうやらそのようね…」

…アイルランドならどこにでも生えていることから、アイルランドそのもののシンボルでもある「シャムロック」(三つ葉のクローバー)の名を冠した一軒のパブ…店内では明らかに独立運動と関わっていそうな連中がウィスキーを飲みながら話し合い、時にはテーブルを叩きながら怒鳴り合っている……その輪の中には入っていないものの、かといって叩き出される訳でもなく、明かりの届きにくい隅っこで目立たず一人でグラスを傾けている男…

ドロシー「それじゃあ私が奴を店から誘い出す……連れ出したら適当な頃合いでしかけてくれ」

アンジェ「ええ」

…店内…

店主「いらっしゃい…ここらじゃ見かけねえ顔だな」

数人の男たち「「…」」

ドロシー「そりゃそうだろうよ。出稼ぎに行っていて、久々にあのいまいましいイングランドから帰ってきたんだからな……馬車の都合で一泊するだけさ」

…それまで「討論」を止めてドロシーのことを横目でうさんくさそうに眺めていた男たちは、ドロシーが流暢なゲール語を話すことに安心したらしく、それまでの会話を再開した……男たちはいずれも目つきが鋭く、怒りっぽい険のある顔をしていて、数十ヤード離れていても独立闘争に関わっている連中だと分かる…

店主「そうかい…飲み物は「クリーム」でいいか?」

ドロシー「ああ、結構だね♪」

店主「あいよ」

ドロシー「うー…温まるなぁ……」アイルランドで古くから飲まれてきたとろりとした飲み物、クリームにウィスキーを垂らした「アイリッシュクリーム」を受け取るとモールのそばに座り、温かいカップを両手で包み込むようにして持ち、一口飲んだ……

王国側モール「…」

ドロシー「……ふぅ」

モール「…」

…半時間後…

ドロシー「はぁ、すっかり温かくなった……いい気分だ♪」白く柔らかそうな胸元がちらりと見えるよう、わざとらしくない程度にリボンを緩めて襟を開いた…

モール「…」

ドロシー「ねぇ、あんた…♪」小首を傾げて、さも酔ったように焦点の合わない目を向ける…

モール「……おれか?」

ドロシー「他に誰がいるのさ? …あんただよ♪」

モール「…何か用か?」

ドロシー「ぷっ、ご挨拶だね……まぁいいや、良かったら一晩付き合おうじゃないか…ね?」

モール「いや、いい…金が無いんだ」

ドロシー「ほーん…金が、ねぇ……なにさ、あたしを娼婦か何かだとでも思っているのかい!?」

モール「い、いや……別にそういうつもりじゃ…!」

ドロシー「じゃあなんでそんなことを言ったのさ…馬鹿にするんじゃないよ!」

モール「わ、悪かった……謝る」店中に響くような勢いで声を張り上げると、案の定(任務の都合上)目立つことは避けたいモールの男はドロシーの機嫌を取ろうとなだめ始めた……

ドロシー「なーに、分かったならいいんだよ……ひっく♪」

モール「…」

ドロシー「ところでさ……良かったら宿まで送ってくれない?」

モール「分かったよ…」迷惑そうな…しかし同時に美人のドロシーに対する下心も多少ありそうな様子のモールは、酒代を置くと一緒に店を出た…

店主「…毎度」


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