ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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492: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2020/12/27(日) 01:55:20.08 ID:iA+3r6mJ0
ドロシー「あぁ、あんたは親切だねぇ……惚れちまいそうだ」

モール「冗談は止してくれ…それより、泊まってるのはどこの宿屋だ?」

ドロシー「えぇ? あー…なんだっけ、ほら……裏通りのさ…」

モール「裏通り……それじゃあ「パトリックの店」か?」

ドロシー「あぁ、そうそう!」

モール「…結構あるが、そこまで歩けるか?」

ドロシー「歩けるに決まってるだろ…っとと……」よろめいた振りをしてモールの腕につかまり、薄暗い横町に差し掛かった…

モール「おいおい、頼むからしっかり歩いてくれよ……っ!?」裏通りの影に潜んでいたアンジェが、ピストルの台尻で後頭部に一撃を見舞った…

ドロシー「…やったな」

アンジェ「ええ……さ、急いで運びましょう」

…数十分後…

モール「むぅ……ん…」

ドロシー「…よう、お目覚めかい?」

モール「……っ!?」椅子にくくりつけられて、ドロシーと向かい合わせに座らされているモール……数歩離れた場所からはアンジェが油断なくピストルを構えている…

ドロシー「さてと、お前さんの正体は分かっているんだ……ミスタ・マクミラン」

モール「…さぁ、何のことやら……ただの人違いだ。おれはマクミランなんて名前じゃない」

ドロシー「ごまかさなくたっていい…記録はもうすっかり洗ってあるんだからな♪」

モール「記録って、何の記録だ?」

ドロシー「そりゃあアルビオン王国情報部・アイルランド課所属の情報部員、ミスタ・マクミランの記録に決まってるさ……あんたの任務はアイルランド人に交じって静かに話を聞き、それをロンドンに送ること…情報の受け渡し役はベルファスト港にある「レスター船具店」で店番をしているミスタ・オバノンと「フォア・ベルズ(四つの鈴)亭」にいる可愛いミス・クリアリーだろ」

モール「…」

ドロシー「それから、情報を受け渡す時はミスタ・オバノンに「船用乾パンを一袋、スワローテール号に」って注文するんだよな…?」

モール「……そこまで分かっているなら、後はなにが知りたいんだ?」

ドロシー「お前さんの知っていることを洗いざらいさ…これまでロンドンに流してきた情報と、アイルランド人について知っている事を全部だ」

モール「アイルランド人についてはさして知らない、おれはただ……があぁぁ…っ!」

ドロシー「……正直に答えないと、次は中指をへし折るからな?」

モール「わ、分かった…アイルランド人の連中は、いつも「シャムロック」で飲んでる…だけど、普段はなかなか顔を見せない奴がいて……」

ドロシー「…続けろ」

モール「それで、そいつが独立運動の首謀者だって言う噂だ…こっちはそいつを見つけるために送り込まれたが、用心深いらしく顔を見たことも……ぐあぁぁっ!」

ドロシー「正直に言えって言ったろ…ロンドンはもうそいつの正体を知っているし、情報部の「嫌いな奴リスト」にはそいつのファイルもあるはずだ……分かっていないのは連中がいつ、何をするか…それだけだろう?」

モール「ああ、ああぁ…そうだ、そうだよ…畜生っ……連中は女王陛下かその関係者を暗殺しようと思ってるんだ!」

ドロシー「…いつ?」

モール「知らない…本当だ、嘘じゃない! いつも「シャムロック」で騒がしくしている連中だって知っちゃいないんだ……!」

ドロシー「とはいえ、ある程度の見当はついているんだろう…違うか?」

モール「……あ、あり得るとしたら今度の閲兵式だ…女王陛下を始め王室の方々が公の場所に姿を見せるし、アルビオン中から人が集まるパレードの時なら、見かけない顔がいても分からないから……」

ドロシー「そうだろうな……で、王国情報部はそれを阻止するためにどんな準備をしているんだ」

モール「そいつはおれの知っている範囲じゃ…あ゛ぁぁぁっ!」

ドロシー「次は右のまぶたを切るからな……どっちみちしゃべることになるんだから、痛い思いをする前に話した方がいいぞ」

モール「くそ、畜生……っ!」

………

…


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