ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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578: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2021/10/09(土) 01:54:30.42 ID:G/+QNg6x0
ドロシー「さて…それじゃあウィンドモア家についてだが、当主のサー・ジョン・ウィンドモアは身体が弱っていて、実質的には娘のレディ・クロエ・ウィンドモアが取り仕切っているようだ」

アンジェ「ええ」

ドロシー「それとウィンドモア家は「ケイバーライトと女性が支配する世の中こそアルビオンを発展させる」って考えの持ち主だそうだ…女王の後継者争いで誰を支持するかはまだはっきりさせていないようだが、こいつは「プリンセス」にとって少し有利な点かもしれない」

アンジェ「そうね……それにかつてのエリザベス女王や今の陛下の治世を考えるとあながち間違いでもない気がするわ」

ドロシー「確かにな…ウィンドモア家の城だが「ケイバーモア・オン・ミリントン」っていう片田舎にある。数マイル離れた場所には小さな村があるが、城とはほとんど交流がない…せいぜい収穫物を城から来る使用人たちに売る程度だそうだ」

アンジェ「つまり、当主一家はほとんど閉じこもっているのと同じということね」

ドロシー「何しろすっかりケイバーライトにイカれているそうだからな……城には飛行船の係留塔もあるが、目立つのは御法度だ…車で行ってくれ」

アンジェ「当然ね」

ドロシー「それと、プリンセスのふりをして行くわけだからな…スティレットや毒針みたいな暗器くらいなら隠し持って行ってもいいだろうが、ハジキ(銃)はだめだな」

アンジェ「ええ…その代わりベアトリスにはいつも通り護身用の.320口径ピストルを持たせるつもりよ」

ドロシー「そうだな、そいつは「いつも通り」って所だろう」

…数日後…

ドロシー「……アンジェ、ベアトリス、聞いてくれ。 ついにコントロールからの「ゴー」が出た…決行は明後日だ」

アンジェ「プリンセスの公務がない日と擦り合わせるのはなかなか大変だったわね」

プリンセス「そうね、私も何かと顔を出す機会が多いし……」

ドロシー「おかげで色んな情報が入ってくるからな…感謝してるよ、プリンセス」

ベアトリス「もう、ドロシーさんってば姫様に対してそんなぞんざいな……!」

ドロシー「っと、こいつは失礼…」

ちせ「して、私たちはその間なにをすればよいかの?」

ドロシー「そうだな……ノルマンディ公配下の情報部や、教皇庁から送り込まれた連中の動向も気になるところだが、ケイバーモアの村は片田舎だ…よそ者は目立つから、できれば近寄りたくはないが……」

アンジェ「そうね…それに私とベアトリスがウィンドモア家の城に行っている間、少なくとも一人はここでプリンセスを守っていて欲しい」

ドロシー「となると私とちせが留守番ってことになるが…」

プリンセス「でも、アンジェとベアトが二人きりで乗り込むのは危険ではないかしら?」

ドロシー「そこは何とも言いがたいね…私だって決行をためらうほど危険だと予想できるなら考え直すし、たとえウィンドモア家の連中がまともじゃないとしても王族である「プリンセス」をどうこうしようとは思わないはずだ……そりゃあ私が後方支援でついて行ってもいいが、ちせにプリンセスをお任せしちまうのは筋違いってもんだ」

ちせ「私なら構わんが…?」

ドロシー「ああ…ちせはそう言ってくれるが、こういうのは「都合」ってものもあるからな…例えば、もしプリンセスに何かあったときに「部外者」のちせに任せきりだったとなればコントロールも納得しないだろうし、共和国の工作に関与していたとなれば堀河公の立場を悪くする事にもなっちまう……ひいてはこっちとそちらさんの信頼関係にとって具合が悪い」

ちせ「確かにそうじゃが…」

ドロシー「分かっているとは思うが、別にちせの能力を疑っているわけじゃないんだ……気持ちはありがたくいただくよ」

ちせ「うむ、気を遣ってもらって済まぬな…」あからさまな不満の表情などは見せないが、少し残念そうに紅茶をすすっているちせ…

ドロシー「とは言うものの…さて、どうするか」

プリンセス「…ドロシーさん、よろしいかしら?」

ドロシー「なんだい、プリンセス?」

プリンセス「わたくしのことは大丈夫ですから、ドロシーさんはどうかアンジェとベアトの後方支援についてあげてもらえませんか?」

ドロシー「そりゃあ私だって私が二人いればそうしたいさ…ただ、残念なことに私は「ジンジャークッキー(人型のしょうがクッキー)」じゃないんでね……生地を型抜きして複製を作るってわけにはいかないんだ」

プリンセス「ええ、わたくしもそのことを承知の上で申し上げております」

ドロシー「……何か考えが?」

プリンセス「はい…以前からアンジェやベアトが王宮の女官やメイド、お付きの者たちから信用できそうな方々を調べてくれていますから、その日はその方々に身の回りのお世話をお任せしようかと」

ドロシー「そりゃあ王宮では私たちが一緒にいられないから、やむを得ずプリンセスに近い立場の人間を探しているだけだ…それに王宮でならそれでもいいが、ここではどうする?」

プリンセス「でしたら一日中お部屋に閉じこもっておりますわ♪」

ドロシー「そうは言ってもな……」

アンジェ「ドロシー、プリンセスが一度こうなったらてこでも動かないわ…それにちせだって「白鳩」の一人としてすでに本来の立場を越えて協力してくれている……もちろんちせに「おんぶにだっこ」という形になってしまって申し訳ないけれど、今回もお願いするのは駄目かしら」

ドロシー「うーん……よし、分かった。 アンジェがそう言うならそうしよう…ちせ、済まないがプリンセスを頼む」

ちせ「うむ♪」


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