二宮飛鳥「何一つ変わったことの無い平凡で平穏な一日」
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◆agif0ROmyg
[saga]
2018/03/14(水) 23:42:05.42 ID:M3Kaa5bq0
それでも、毎日のように繰り返してきたおかげだろう。自然と上手くなってきているのが自分でも分かる。
最初は戸惑うことも多かったけれど、今ではほとんど助言なしに遂行できる。
乱暴に動くとカップからコーヒーが零れそうになるから慎重に。
丁寧すぎるとなかなか出してもらえないから、ここの加減が意外と難しい。
少ない動きで出してもらうためにも胸を見せてしっかり勃起してもらうのが重要だ。
しかし、昨日散々搾ったとは言え今日はまだ一回も出してもらってないし、そう長くはかからない。
反り返って上を向こうとするのをやや下げ気味に、やりすぎると痛いらしいからほどほどに、出てくるところをカップの中に向けて。
さあ、早くおくれ。美味しいのを飲みたいんだ。
真摯におねだりすると、それが最後の決め手になったみたいで、包み込んだ手の中で脈動を感じる。
外にこぼしちゃもったいない。しっかり全部注いでもらわないと。
ドクドク、って音が聞こえそうなくらいの勢いで、白い汁が噴き出てきた。
一回目、ぴゅるっと出たと思ったらすぐに二度三度と出てきて、そのたびに竿がビクビクするから面白い。
カップに半分ほどのコーヒーが、みるみるうちにミルクに染まっていく。
ちゃんと全て出しきるまで竿を支えたままでいて、勢いが弱まってもまだ油断しない。
中に残った雫も全部飲みたいからね。
一滴たりとも無駄にしたくないから、出終わったかな、と思っても何回か追加で扱く。
やや強めに、歯磨き粉のチューブを使い切るよりちょっと弱め、位の力加減。
ポタポタと残り汁が滴り落ちて、さらにもう一回しごくと少し苦しそうな呻き声を聞けたので、これでだいたい搾り終えたかな。
生暖かい液を注がれて、コーヒーの湯気は収まっている。
市販のコーヒーフレッシュなどと比べて混ざりにくく、ドロッとしたのが長く残るけれど、これも濃厚なゆえ。
白濁混じりのコーヒーが斑になるのは見ているだけでも面白いし、鼻を近づけて呼吸するだけでツンとした芳香を感じられる。
底にたまる粘液は、軽く揺らすだけで僅かずつながらも溶けていき、揺れる水面からはなんとも形容詞がたい香りが立ち上る。
ドロドロになったところに唇を付けて、味わいながらゆっくり飲むことにする。
ごく、ごくっ……
んっ……、ん、ぐっ。
唇に張り付いたのもぺろりと舐めて、歯にこびりつく感触。
これだよこれ、一日を始めるには、このドロドロベッタベタなので喉を潤してからじゃないと。
これなしに14年も生きてきたなんて、自分で自分が信じられないよ。
今じゃあ当たり前のことになってるんだけどね。まあ、ボクくらいの歳にもなれば、誰でも自然と覚えることなんだろうけれど。
ただそれでも、もしかしたらこの何気ない日常、ささやかに常識的な楽しみ……彼にも、もっと感謝すべきなのかもしれない。
「ごちそうさま。今日も美味しかったよ」
ボクはステレオタイプを好む方じゃあないし、形式だけの言葉も好きじゃないけれど、良いものをもらえた相手にお礼するくらいは当然のことだろうよ。
何度も口をつけて、喉奥に張り付きながらも胃へと流れ落ちる粘っこいコーヒーを飲み終えて、上機嫌でボクは事務所を出た。
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