淫魔の国と、こどもの日
��↓ ��1- ��覧 ��板 ��20
209: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/26(土) 02:15:30.40 ID:3ltYXf/90

膝の上からテーブルに正対する姿勢が、真横へ傾けられる。
そうさせたのは腕ではなく、彼女の持つ数本もの獣の尻尾によるものだ。
気付けば左を向けられ、視界には板壁があるだけで――――更に、
背をもたれさせるように支える尻尾が段々と傾き、視線は天井へと移っていく。
やがて、天井と、“獣の魔性”――――彼女の細面を同時に視界に捉える。
ほぼ寝そべるほどまでの体を支えるのは……城の寝台に劣らぬ寝心地の三本の尻尾が、背中を。
そして太腿に尻を支えられ、脚にも更に一本の尻尾が支えに入る。
そうなってから、ようやく――――彼女の頭部がはっきりと間近に見えた。
頭頂部近くにぴょこんと鋭く突き出た、二つの長い耳がぴくぴくと蠢く。

勇者「……狐?」

???「……ほう、童。妾の耳が見えるか?面白い。……それよりも、気の利いた事ぐらい言えぬか」

酒精を含んだ甘い吐息をかけられ、目を閉じた刹那――――背を預ける尻尾が柔らかくうねる。
矮躯をぴったりと包み、受け止め、雲の上にいるかのような心地良さに……ようやく、気付いた。
傾けた彼女の頭から垂れる、細い金糸のような髪が頬を撫でる。
それは、夢の世界へ誘うような上質の愛撫。

???「……ふふ、眠りたいか?どれ……あぁ、しかしじゃ。こちらは……まだ起きていたいとな?」

一抹の涼しささえ感じないままだった。

“彼女”の指が、そこを……優しく、直に、捉えたのは。



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