215: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/27(日) 23:58:08.97 ID:wBqm68ka0
???「何と、慎ましくも逞しい萌芽よな。今にも眠りそうな主人とは違うの」
いつの間に――――と声を上げる間もなく、彼女は露わになった“それ”を手で優しく触れた。
ぴんと反り立ったそこを文字通り手中に納めて、手の中で暖めるように包み込んで嘆息する。
紅を引いた唇を引き絞り、口角を持ち上げて目を細める表情は……彼女の持つ耳と相まって、ますます“その動物”に似る。
???「ほう……。熱いのぅ。それに……夜魔の匂いが濃い。童、よもや……吐き出したのかの?酷い目に遭うたようじゃ。
……あぁ、起きんでよい。楽にせい、目を閉じよ」
包み込まれた手の内で、むくむくと更に血が滾り、起き上がっていく一方、勇者の頭の方は、
右手に再び持った杯の縁で小突かれるように
三本の太く毛量の多く詰まった尻尾のベッドへ預けさせられた。
首を優しく支える尻尾から、くすぐったさは覚えない。
滑らかな絹のような心地良さだけが、ただあった。
背を支える尾は体重を全て受け止めながらにして、背骨に沿うよう柔らかく沈む。
自然と肩が開き、軽く胸を張るような寝姿へといざなわれ――――肩口の血の巡りを妨げないよう
微細な心遣いが毛の一本一本、さらにはその先にまで張り巡らされていた。
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