57: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/10(木) 00:40:16.09 ID:Qe86yV0R0
強引に振りほどいたくせに階段でケガをした以上、あまり偉そうな事は言えない。
執務室の窓を開けようとすれば落ちかけたし、机には届かなかったし、
いつもは腰に差していた剣も背が足りずに引きずってしまうためにそうできず、
思いきって丸腰で過ごした。
堕女神「――――貴方は、この姿でいた頃の事を覚えておいでですか?」
勇者「え……?」
高く遠くなった天蓋の下、向き合う堕女神からの問いは唐突だった。
暗闇の中で薄く開いた赤い瞳が、ゆっくりと動いたのが見える。
堕女神「今ではなく。陛下。貴方が、“勇者”の名を拝命する前の……本当に、小さかった時の事を」
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