淫魔の国と、こどもの日
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89: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/14(月) 00:33:26.06 ID:DlfG3gWz0

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翌日は、春先に似合わず酷く蒸す夜を迎えた。
その日は夕食を終えてなお湿気が収まらず、就寝前まで待てずに早々に勇者は大浴場へ向かった。

膝小僧まで届かない丈の黒絹のズボンはまだ穿き慣れず、
小さくなった足を包む革の短靴は微かにヒールが高いが、歩けぬほどではない。
ただ、子供の歩幅では移動のほとんどに倍の時間がかかってしまう事は、変えられるはずもなく不便だった。
衣類などの問題はどうにかできても、城の廊下を縮めることは無論できず、階段の高さを変える事もできはしない。
隣女王含め、隣国の淫魔たちがこの城へ訪れた時はかような不便を強いたのか――――と、勇者はひとりごちて歩く。

勇者「……広いのも考えもの、なんて。昔の俺は考えもしなかったろうな」




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