北条加蓮「アイドル『の』オモチャにするクスリ?」
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3: ◆FreegeF7ndth[saga]
2018/07/01(日) 12:18:20.86 ID:bLc77vRJo
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Masque;radeというユニット名をつけてしまったせいか、
Love∞Destinyの頃のアタシはあなたに対しても仮面をかぶって接していた。

決してあなたの――アタシなんかをスカウトして、担当してくれるプロデューサーの――コトは、
キライじゃなくて、むしろスキだったけど、
誰かさんのようにライブ中にまでチラチラ見てるのも可笑しくて、
そういう露骨なのじゃなく、冗談めかした好意をあなたに投げつけては一蹴されていた。

『アタシを一番に見て欲しい』とか、言葉は嘘じゃなかった。
あなたは『ダメって言われるのわかってて言ってるだろ』と笑った。

たとえ拒絶されても、その拒絶は『あなたがアタシを否定したわけじゃなく』て、
あくまで『プロデューサーとアイドルという立場だからダメ』って言い方になるから、
アタシはアタシを否定される恐れなく好意を示せる、というわけだ。

馬鹿にされてる、と思った。
だいたいその言い方だと、あなたもまんざらではない、ととれる。
その職業倫理なんて言い訳に立つ壁を、揺さぶってみたくなった。



アタシの密かな願望に気づいた人がいた。一ノ瀬志希という、2歳年上の同僚アイドルだ。
プロジェクト・クローネに一緒に内定してて、同じ体力落ちこぼれ組だったので、
レッスンを組まされることが多くて親しくなった。

志希は『年上の人に対等に見てもらうのって、しんどいよね』と言った。
アメリカで飛び級しているぶん、含蓄のある響きがした。

あなたはアタシを、プロデューサーとアイドルとしてはともかく、
そこを離れれば対等に見てくれてはいなかった。そう妄想してた。



『あたしは加蓮ちゃんに肩入れしちゃう』と志希が言って、
人の判断力を奪う成分――スコポラミンとかいったかな――を配合したお手製のクスリをくれた。
『これでムリヤリ既成事実を作っちゃえ♪』と。

今どき少女漫画でもそんなコトやらないよ、とアタシは笑った。

それから志希とカラオケに行くと、耳の後ろからスカートの中まで舐めるように匂いを嗅がれた。
頭の中はライブの極彩色レーザーが、肌の下は立体音響がぐるぐる回って、
『医療用麻酔とはだいぶ違うんだな』と思った。

行為のあと、志希はクスリの使い残しをくれた。

その一瓶が仮面を脱ぎ捨てさせた。
あなたにアタシを襲うよう仕向けさせた。こうして『既成事実』ができた。




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