31: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2018/08/31(金) 23:50:22.76 ID:iPWHLqVm0
◇◇◇
最悪の目覚めだった。
身体が重い。
全身に砂袋を載せられているように全然動かせない。
目はカラッカラに乾いていて開けない。
口の中もカラッカラ。
息苦しい。ただの呼吸で肺が痛む。頭痛も感じている。
そこで昨夜のハッスルぶりを思い出して納得し、自分を呪った。
正常なのは耳と鼻だけらしい。
鈴の鳴るような軽やかな鼻歌と、爽やかな石鹸の香りを感じ取った。
「あっ、起きた? おはよ、Pちゃん♪」
いつもと全く変わらない、唯の元気な声。
すでにシャワーを浴び終えているらしい。
微かに開いた瞼から、マスカラで睫毛をイジっているのが見える。
ベッドの半分にはズラリと化粧道具が並んでいた。
「……んっ、こんなもんかなー☆ どう、盛れてるっしょー?」
それで化粧は終わったらしく、化粧道具をポーチに収納していく。
「これからちなったんとデートなんだー♪」と、ひまわりのような笑顔を見せる唯。
昨夜後半のグチャグチャの表情がまるっきり嘘のように、いつにも増して生気がみなぎっている。
俺の方はまだおはようすら言えず、掠れた呼吸音しか出すことができない。
「Pちゃん、シュッキン時間、だいじょーぶ? てか、マジだいじょーぶ? めっちゃダルそーだけど」
唯が俺の隣に寝そべって、顔を覗き込んでくる。
「……まっ、昨日頑張ったもんね。しゃーないかぁー♪」
心配そうな表情から一変、クスクスと少女らしい笑顔。
「昨日のPちゃん、マジイケてたよねー。なんてゆーか、うおーって感じで、めっちゃ男らしくてさ……えへっ、ゆい、またホレ直しちゃった! たはーーっ! はずかちぃ〜☆」
薄く頬を染めながら、唯の顔が、唇が近づいてくる。
あぁキスが来るな、と確信して。
しかし――
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