14:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:51:16.95 ID:NkWRa24sO
ふと、左手首を見る。
そこにある腕時計───この前の誕生日にPさんから贈られたもので、寝るときすら壊れないようにケースを買って一緒に寝ている───は、私にそろそろ出る時間だということを教えてくれた。
15:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:52:31.73 ID:NkWRa24sO
薄暗い空の下、傘を差して昇降口から校門へ向かう。
空気は冷たく重いものの、ぱらぱらと傘に雨粒が当たる音は耳に心地よい。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:53:24.43 ID:NkWRa24sO
そのはず、だったのだが。
一台の車が、校門前に停まっているのが見えたのだ。
17:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:55:19.36 ID:NkWRa24sO
「お疲れ様です...なぜここに?」
「いやほら、雨降ってるし?ありすもまだ事務所に来てないって聞いたからさ、もしかしたら傘忘れて困ってるんじゃないかなーって...出てきちゃった。ちょうど今ここに着いたところでさ、ナイスタイミングだな」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:28:54.78 ID:UnMc4gw20
「...名前。橘です」
そんなことはどうでもいい。
19:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:34:00.38 ID:UnMc4gw20
「いい大人なのに私のほうがしっかりしてるなんて。恥ずかしくないんですか」
「へいへい、善処しまーす...ま、来ちゃったもんは仕方ねえだろ?早く乗ってくれ、帰らないとちひろさんに...おぉ怖ぇ」
20:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:34:44.19 ID:UnMc4gw20
「...あの」
「うん?」
21:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:46:33.68 ID:UnMc4gw20
「なあありす、もうとっくに放課後だろ?なんで学校に残ってたんだ?」
「少し時間が空いていたので、宿題を。事務所より静かなので捗るかと思って」
22:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:47:59.01 ID:UnMc4gw20
「あと、橘です」
「別にいいじゃん、俺はかわいいと思うけどなーその名前」
23:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:48:54.83 ID:UnMc4gw20
「んじゃ偉い子へのご褒美ってことと、名前の迷惑料ってことで...レッスン終わったらいちごパフェ食べに行かない?好きだろ?いちご」
「...っ!ふ、2人で...ですか?」
24:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:50:07.18 ID:UnMc4gw20
「.........」
「...あー、やっぱ俺と2人はイヤか?」
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