8:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:46:14.00 ID:NkWRa24sO
「ねえ、そういえば橘さんは?気になる子とかいないの?」
「あっ、それ私も聞きたーい!」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:47:02.85 ID:NkWRa24sO
「わ、私は...そういうのは、ない、かな...」
「え〜、ほんとに〜?」
10:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:47:49.72 ID:NkWRa24sO
空気を読んでくれたのか、ここで話題が変わる。
...危なかった。答えに言い淀んでしまった。
11:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:48:51.37 ID:NkWRa24sO
まあ、そんなわけで。
お昼休みにちょっとした刺激を受けて目を覚ました私の恋心は、午後の授業中もずっと私を悶々とさせていたのだった。
12:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:49:37.47 ID:NkWRa24sO
Pさん。
私は、あなたのことが好きです。
13:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:50:17.32 ID:NkWRa24sO
...なんて、本人には言えるわけもなく。
実際に目の前に彼がいると、どこからか現れた真逆の心を持った私が勝手に喋り出してしまうのだから。
14:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:51:16.95 ID:NkWRa24sO
ふと、左手首を見る。
そこにある腕時計───この前の誕生日にPさんから贈られたもので、寝るときすら壊れないようにケースを買って一緒に寝ている───は、私にそろそろ出る時間だということを教えてくれた。
15:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:52:31.73 ID:NkWRa24sO
薄暗い空の下、傘を差して昇降口から校門へ向かう。
空気は冷たく重いものの、ぱらぱらと傘に雨粒が当たる音は耳に心地よい。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:53:24.43 ID:NkWRa24sO
そのはず、だったのだが。
一台の車が、校門前に停まっているのが見えたのだ。
17:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 16:55:19.36 ID:NkWRa24sO
「お疲れ様です...なぜここに?」
「いやほら、雨降ってるし?ありすもまだ事務所に来てないって聞いたからさ、もしかしたら傘忘れて困ってるんじゃないかなーって...出てきちゃった。ちょうど今ここに着いたところでさ、ナイスタイミングだな」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2018/10/22(月) 17:28:54.78 ID:UnMc4gw20
「...名前。橘です」
そんなことはどうでもいい。
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