【忍殺】ザ・グレート・トレイン・ラブリー他【オリキャラ】
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57:名無しNIPPER[ saga]
2018/11/08(木) 22:30:51.44 ID:a3bO0AX/0

タモツ(……俺は一体、何をやっているんだ?)


 天井の非常灯がジジジと音を立てたとき、タモツの心にふと他人事じみた疑念が湧いた。


タモツ(せっかくネオフクオカ大学を出たのに、なんでこんな山奥でヤクザにこき使われているんだ)


 思い出すことはできる。
タモツはネオフクオカのカチグミ家庭に生まれ、高倍率の入試を突破して晴れてネオフクオカ大学生となった。
巧みにムラハチを回避して他のカチグミ学生と欺瞞めいたユウジョウを交わし、学業も順調、キューシュー有数のメガコーポであるクラシマ・クラフトワークス社の内定を手に入れた。


タモツ(思えば、あそこがエンド・オブ・フォーチュンだったのかもしれん)


 内定祝いに訪れたバーがボッタクリで、カチグミとはいえ学生にはとても払えるはずがない額の請求を受けた。
タモツは焦燥の末に隙を見て逃走を図る。
普通ならヤクザ店員にすぐに追いつかれて取り押さえられ、親が身代金めいて請求金を振り込むことで解放されただろう。
ところがタモツは逃げ切ってしまったのだ。
メンツを潰されたヤクザ店員たちは怒り狂い、店に残された荷物を手がかりにしてミレノ家に殺到する。
タモツは囲んで棒で叩かれた挙句連れ去られ、気づけばこのジゴクめいた鉱山で採掘作業を強いられていた。


タモツ(理解できない)


 思い出すことはできる……しかし過去の心情を理解することはできなかった。
大学合格や内定獲得の歓喜、バーから逃走した時の恐怖さえ、どんなものだったかわからない。
タモツの人間的な情動は、ツクシの吹雪に晒されて凍りついてしまったかのようだった……ドンッ。



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