6:名無しNIPPER[sage]
2018/11/21(水) 10:59:06.19 ID:jRzSMQBn0
僕は親方の手の動きをじっと見ていた。
ごつごつと節くれだった職人の手。
一際異彩を放つのが、描かれている魔法陣の数だ。
ある種の装飾品のようにも見える両の掌は、素人目には意味のわからない細かな模様や文字が刻まれている。
本来は墨を彫り入れるのだが、それだと陣の変更が難しい事や、小さな陣がつぶれてしまうなどの問題が生まれる。
親方は決して変更のない基本の陣を墨で掌に、それ以外をペンで指の腹に彫り入れている。
ペンの方はどうしても1週間くらいで消えてしまうので、いちいち描き直さなければいけないのが面倒らしい。
僕は自分の綺麗な掌に目を落とした。
見習いにとっては、基本の陣を扱えるようになるのでさえまだまだ先の話だった。
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