加賀「……何をしているの、あなた達」 「「っ!?」」
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399:名無しNIPPER[saga]
2020/02/11(火) 02:31:29.30 ID:5nPO5uhV0
パース『ぐすっ……ひっく……』ポロポロ

兄『どうしたんだい?何で泣いてるのかな』ダキッ ナデナデ

パース「……!!」

パース(なんでだろう……思い出した。遠い昔、まだ私が幼いころの兄との思い出……友達が引っ越しちゃって泣いていた時、こうやって抱きしめて慰めてくれた……温かい……)

パース「うぅ……うぅうううう……うぅううううううううう……!!」ダキッ ギュッ ポロポロポロ

提督「っ……だ、大丈夫か……?」オロオロ

パース「パ、パパとママが……死んじゃうんです……!!パース市で敵に包囲されてて……大将はあそこを攻撃するって……そんなことしたら、街は壊滅するのに……みんな死んじゃうのに!!」

提督「!!」

パース「おじいちゃんとおばあちゃんたちはとっくに死んじゃいました……お兄ちゃんも対深海棲艦戦争で……帰ってこなかった……!!」

パース「私の家族はもうパパとママだけなんです……!!でも、もう助けられないって……まだ生きてるのに……!!」

パース「なのに私には何もできない!!どうして!?なんで!?なんで助けられないんですか!?嫌だ……嫌だよぅ……!!助けて……お願いだから……パパとママを助けて……」



提督「……」ナデナデ

パース「うぅ……ぐすっ……うぅうう……ひっく……」ギュッ

提督(俺はパースの頭を撫でる。パースは俺の胸に縋る様に上着を強く握りながら嗚咽を漏らしていた。自分の力じゃどうしようもできない残酷な運命に悲嘆し、絶望している)

提督(残念ながら、世の中にはどうしようもないことは存在する。嫌でもそうするしか方法はないというのは珍しくない)

提督(特に、我々のような戦争で指揮を執る立場の人間には。大将の決断は間違っていない。パースの敵は早急に撃破しなくてはならない)

提督(たとえ包囲されている民間人に大きな被害が……死者が大勢出ようとも……勝利の為に、より多くを救う為に)

提督(この哀れな少女にできることは、慰め、時が傷を癒すまで寄り添い、見守ることだけだ……本来なら。だが、今回に限ってはそうではない)

提督「パース……任せろ。私が君の両親を救ってみせる」

パース「……っ!?」ハッ

提督(俺のその言葉に一拍遅れて驚愕の表情で俺の顔を見上げるパース。縋るような目で俺を見つめてくる。俺はある機密情報をパースに話した)

提督(それはパース市を攻撃した深海棲艦の一人、空母水鬼が彼女の艦載機を利用し、俺個人に連絡を取ってきたことについてだ)

提督(空母水鬼は降伏したいということだった。彼女は降伏の障害となるパース市にいたもう一人の鬼・姫級である港湾夏姫を粛清したらしい)

提督(だからこのことが敵性深海棲艦側にバレる前にパース市まで艦隊を率いて来て欲しい。そうすれば戦わず降伏するからということだった)

提督(もしこれが本当なら、パース市は無傷で解放できる。パースのご両親も助かるだろう。しかし、もし罠だったら……)

提督(例えば話し合いの為に敵の懐に入ったところで一斉攻撃されでもしたら、致命的だ。そうなれば全体の戦況に深刻な影響を及ぼすだろう)

提督(だがあえてそのことは話さない。その必要はない。この話に乗ることはほとんど決まっていた。そして今この瞬間に確定したのだ)


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