10:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 12:34:38.03 ID:bVAioiv60
「…………ん」
目を開く。あれからどれだけ時間が経ったかは判然としないが、まだ体には強い倦怠感が残っている。前と同じ薬なのだとしたらこんな症状は初めてだから、もしかするとそこまで長く眠っていたわけではないのかもしれない。
「あ、起きた? やっぱり三回目にもなるとちょっと抗体出来るのね」
「二乃……」
少し離れたところから聞こえる、二乃の声。
無理して首を動かし、そちらに視線を向けてみると。
「なっ! なんでそんな格好してんだお前!」
「なんでって、汗は流したかったし」
「論点ずらしてんじゃねえよ二乃!」
「あら」
言って、笑って、一歩ずつゆっくりこちらに近寄ってくる彼女は。
どういうわけか、全身を上気させながら、そのしなやかな肢体をバスタオル一枚だけで覆っていて。
「今回は分かってくれるのね。嬉しいわ」
「お前、まだ根に持ってたのかよ」
「当然。まだ許してないわよ」
春休み、混浴温泉でバッティングした彼女を見分けられなかったことについて咎められる。無理を言うな。顔が同じ奴が五人もいるのに、髪型やアクセサリーを取っ払った状態でそれが誰か当てろなんて。
41Res/29.14 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20