【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十七輪目】
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135: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2018/12/11(火) 21:42:31.57 ID:jQZL/ljxo

天乃「風のことは、風先輩のくせに」

友奈「風先輩は、その……」

違うのだと、友奈は言う

風のことを下に見てるとか、同類に見ているだとか

そういった分別をつけているわけではなく。

そう、同じくらいに長い付き合いであるはずなのに【久遠先輩】から変わることがなかったのは

初めからずっと、友奈にとっては特別だったからだろう

東郷と同じように車椅子で、家族の記憶もなく、耳だって片方聞こえない

そんな状態でも、天乃は明るさを損なってはいなかった

誰よりも明るく、何よりも力強く見えて、

隠れてしまっていた背中ははるかに大きく見えた

自分の手には届かないようなものにさえ思えた

悪と戦う正義の勇者というものではなない勇者のように感じていた

だがそれと同時に、踏み込むことへの怖さがあったのかもしれない

東郷の失われた二年間に対しても、友奈は触れようとはしなかった

東郷やその家族が「良いから」と言っても、

友奈の性格からすれば、頑張って手掛かりを探そう。そう、踏み出してもおかしくはないのに

それは、友奈がまだ東郷とも天乃とも出会っていなかった頃の、ほんの些細なケンカによるものだ

踏み込むことのできない一線、常に前を向く姿勢その両方ともがそれによるもので

だから、友奈は誰よりも近くにいながら車椅子の隔たりから先には進めなかった

友奈「……久遠先輩は、久遠先輩なんです。ずっと遠い、ずっと大きい。私には手の届かないような人なんです」


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