21:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:32:50.98 ID:kEcSo673O
会場内はいつものことだが騒がしかった。
設営スタッフの声や大きな物音が響くかと思えば、サウンドチェックの為に突如爆音が流れる。
それらに一々びくつきながら後をついてくる森久保は、見ていて可笑しいような、心苦しいような妙な感覚を俺に与えていた。
──やはり森久保にはまだ早かったかもしれない。
その不安はここに来ても未だに、胸の内で燻っていた。
今回のライブの見学は、半ば強制されたものだった。
研修スケジュールが遅々として進まない状況に業を煮やした部長の指示に、俺が折れる形で実現されたのだ。
森久保が研修を始めて二年目に入っている。
亀の歩みのような俺のプロデュースに、部長が焦れるのも無理はないことだ。
しかし、それでも。
俺は森久保の研修を強引に進めるつもりはなかった。
彼女が自分から一歩を踏み出せるようになるまで、何年でも付き合うつもりだ。
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