9:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 01:19:18.33 ID:kEcSo673O
いつものカフェは、いつものように空いていました。
うさ耳メイド姿の店員さんからケーキセットを受け取った私達は、フォークを入れながら会話を続けます。
「にしても研修生でレッスン休みまくるとか、案外図太いよなぁ。……それ一口くれよ」
「ぶ、部長さんの向かいの席で休憩連発するPさんも大概です…う、苺と交換です」
「えぇー。ケーキに乗った苺って、醍醐味だろー? サボるよう悪い子には、やれないなぁ」
「Pさん、気付いてます…? そ、その言葉全部、自分に返ってきてるんですけど…」
無駄にしか見えない無意義な時間。
けれど時計の針がいつもよりのんびりと進み、カップから揺蕩う湯気を眺めていられるこの時間が、私にとっては何より大切なものとなっていました。
……自惚れでなければ、Pさんにとっても。
76Res/51.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20