895:オパビー
2019/03/21(木) 12:08:21.91 ID:VHvLVrWp0
私の名はユタ。
誇り高きこの大英帝国の王子だ。
王子だから王位継承権はあるものの、双子の兄のトキが優秀すぎるため、王位継承はほぼ無理だと言われている。
年は同じなのに、剣技も、公務をこなす力も、全て兄が上だ。
兄とは最近は会っていない。
私はもう諦めている。
王になるのは兄の方が相応しいと思うし、私は…………
王になるには小さすぎる。
器ではない。
見た目がだ。
メイド1「ユタ様。一人で出かけるのはおやめください。危険です」
メイド2「ユタ様。高い所にあるものをとるときは一声おかけください」
メイド3「ユタ様。お眠りになるのならご本を読みましょう」
もうこう子供扱いされる事にも慣れた。
以前は子供扱いするなと怒鳴っていたところだが、いまは決まってこういう。
私「ああ」
ニュートラル(人間)として生まれた兄とは違い、私はハーフリングとして生まれた。
耳が尖っているため一時期はエルフかと騒がれていたが、その実はハーフリング、小人だったのだ。
子供の頃は兄と一緒に順調に育ったが、ある時、生まれて5年ほど経った頃から、一気に成長の速度が激減した。
家族が年を取っていく中、私だけが置いて行かれているようだった。
私だって年を取っていない訳ではない。
知識も、知能も、公務が一切無いために好きなだけ集積でき、そこいらの学者よりはあると自負している。
しかし筋肉や身長は手に入らない。
見た目は小柄で華奢な、8歳の子供だ。
剣すら満足に振れない。
しかも無駄に美形と来た。
他の国の王族から可愛いと言われる始末だ。
もちろん、妃もいるわけがないし、取りたいとも思わない。
かわいがられながら過ごすなんて、地獄だ。
999Res/482.53 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20