896:オパビー
2019/03/21(木) 12:34:23.03 ID:VHvLVrWp0
ある日。
私が自室で幻の生物とその生息地について書かれている本を読んでいた時だった。
コンコン、と扉が叩かれ、執事のサンジェルマンが新聞を抱えて入ってきた。
サンジェルマン「失礼します」
サンジェルマンは馬の獣人で、耳と尻尾だけが馬だ。
たてがみのようなものも生えている。
私「すまないな、いつも」
サンジェルマン「いえいえ」
私「そこに置いておいてくれ」
サンジェルマンはドサッと新聞の束を置いた。
新聞の束は私が毎日頼んでいる大英帝国の新聞3部とその他4カ国の新聞だ。
勤勉と世界の体制を知るためだ。
サンジェルマン「"Somosang"」
サンジェルマンが新聞を置くなりそう言った。
いつもの問答の合図だ。
私「"Seepa"」
サンジェルマン「カリオス・トロマグロの生息地とそれを使用した地元料理は?」
ほう、カリオス・トロマグロか。
私「随分とニッチな物を見つけたな。ドイツのウェンザーニ山脈のカラオ山、その中腹のガルア湖にのみ生息する。地元料理は焼けばクラジオ蒸せばザムレ、揚げればザムワン生ならサシマスだ。特にサシマスは500年前からラオケ村で食べられている」
サンジェルマンが唸った。
サンジェルマン「お見事ですユタ様。誠に博識な事で」
私「ああ、サンジェルマン。もし私を負かせたいのなら新種の生物でも持ってくることだな」
サンジェルマン「つい先日見つかった虫の話を振ってもお答えになりましたのに………」
私は笑ってコクリと頷いた。
私「まあ良い問題だった。いつでも頼むぞ」
サンジェルマン「かしこまりました」
サンジェルマンはそう言うと静かに退出した。
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