中野五月「あいまいでぃすたんす」
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153:名無しNIPPER[saga]
2019/03/09(土) 17:44:22.84 ID:IWZIoqEe0
「私が濡れても、あなたが濡れても、どちらもダメなんですから」
そう言いながら、また一歩分距離が詰まった。進むたびに腕がバシバシ当たって邪魔くさいので、黙って傘を持つ手を交換し、自由になった五月に近い側の右手をポケットにねじこむ。ずっと外気に晒していて冷え切ってしまったというのも理由の一つに数えられる。
「転んだらどうするんですか」
「気合で耐えるだろ、たぶん」
「手を怪我しても終わりなんですから、もう少し気を遣ってください」
五月は自分のコートをまさぐって何かを取り出すと、それを無遠慮に俺のポケットに突っ込んできた。すると、そこを中心にじんわりと熱が広がって、彼女が握っているのがカイロなんだなと理解する。
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