中野五月「あいまいでぃすたんす」
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347:名無しNIPPER[saga]
2019/04/05(金) 20:31:26.66 ID:YuPhG13q0
「ドライヤーは向こう。タオルはそこらへんにあるのを適当に。まあ、前に来たことあるから分かると思うけど」
状況が目まぐるしく変わるせいで、どんな経緯でこうなったのかが良く分からなかった。それだけ言い残して居間から離れて風呂場に向かい、思考を整理するために最初から考え直すこととする。
五月家出の一報を聞いて探しに出たところまでは良い。彼女を見つけて言いたいことを言ったのも良い。その後、五月が家に帰るのを拒むことだって、それなりに予想できた行動ではある。だから、ここまではたいした問題じゃない。
面倒なのは、その後。
頑なな五月をどうにか説得してでも雨風を凌げて暖房も効いた場所に連行するべきだという俺の考えに、おそらく間違いはなかったはず。風邪を引いたらおしまいだという姿勢は終始一貫させているつもりだったから。なので、引きずってでも彼女を姉妹の元に連れ帰そうとしたのだが、それがなかなか上手く行かなかった。
だからって、どうして俺の家に連れ帰ることになるんだよって話だけども。
毎回のことだが、もっとまともな折衷案はどこかに転がっていたに違いない。妥協点が絶対におかしい。それだというのに結局こうなっているあたり、俺はそういう星の元に産まれ落ちたのだと解釈するほかないのだろうか。そうであって堪るかという反骨心も湧かなくなっているあたり、いよいよもって本格的に世界に白旗を上げるタイミングなのかもしれない。
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