【モバマス】 和久井留美「富士そばには人生がある」
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30:1[sage saga]
2019/02/22(金) 13:27:10.86 ID:+K0KOsmIO

「――すみません、ちょっと職務質問いいですか?」


 大手町駅の前で立ち止まっていると、背後から声をかけられる。


「……?」
「アイドルがこんな時間にふらついているのはいけませんねえ」
「P(プロデューサー)君……」


 振り返ると、なぜかそこにはホームラン男――もとい、私のプロデューサーが。


「P君、なんで――」
「なんでも何も、わくわくさんがラインを鬼のように送ってきたんでしょ」
「……あ」


 スマートフォンのメッセージアプリを起動する。


「……」


 ああ、これは酔っているせいだわ――プロデューサーに宛てて、私が鬼のようにメッセージを送っている。
 ええ、これは酔っているせい……。寒さで酔いが完全に覚め、自分の過ちにようやく気付く。


「わくわくさんがここに来るっていうから――プロデューサーとして放っておけませんよ、これは」
「……ごめんなさい」
「いいってことよ。幸い、俺は今日午後出勤だから」
「もし、午後出勤じゃなかったら……?」
「普通にスルーだな」
「――ちょっと」


 そう言って、私たちは笑い合う……。


「ほら、行くぞ」
「え……?」
「そこに車止めてあるから。家まで送ってく」
「……いいの?」
「いや、ここまで来てダメって言ったらどうすんの。まだ始発までだいぶ時間あるのに」
「……ごめんさない」
「いや、謝らなくていいよ。俺が好きでやってることだし」
「ありがとう……」
「それより――」
「……?」
「わくわくさん――今日は何を作るの?」
「ぶち殺すわよ?」
「わぁ凄いっ!」


 ビルの隙間を吹き抜ける風――真冬の冷たい風なのに、何故か春の温もりを感じた。




 君を忘れたこの世界を 愛せた時は会いに行くよ
 間違った旅路の果てに 正しさを祈りながら
 再会を祈りながら







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