イケメン「……君が好きだ」美少女「……え?」男「やべぇ変な玩具の音がとまんねぇ」
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248:1 ◆mUjz4FCa2c[sage saga]
2019/03/04(月) 11:31:53.69 ID:RAx5H3LO0
切切と語られる詳細に、
男は顔を顰める。

事件に巻き込まれた可能性には考えが及んでも、
さすがにその内容がここまでの惨事であったとは、
思いも付かなかったのだ。

男の口からは言葉が出ない。
ただ……同時にその瞳に涙が浮かぶ事も無く。

思い出はあるけれど、
知らない仲では無いけれど、
自分は彼女の人生に足を踏み込んでは居ないし、
踏み込まれても居ない。

結局はそこまでの関係。
つまりはそういう関係。

だから、自分が涙を見せるのは、
何か違う気がしていた。


男(……俺は薄情なのかも知れないな)


そう呟いた男の心中を、
見つける事が出来る人物は、
果たしているのだろうか。


正社員女の父
「……悔しくて、悔しくて仕方が無い。

 娘のラインを見て分かりました。
 あなたが気づいていた通りに、
 娘はきっとあなたの事が好きだった。

 親だから、分かります。

 ……もしも娘が生きている間に、
 あなたがそれを知っていたら、
 どういう答えを出したのかは分かりません。

 しかし結ばれるにしろ敗れるにしろ、
 それを喜んだり悲しんだりして、
 普通の女として生きていく未来が娘にはあったハズなんだ。
 
 ……全て奪われてしまった」


正社員女の父の口から、
あのラインの返事を伝えられる。
俺の事が好きなのか、
と言うあのラインの返事が。

しかし……もうそれが続く事は無い。

何の変哲も無い恋物語は、
始まる前に既に終わってしまったのだ。


それから、この後。
いくらかの会話を挟んだ後に、
男はお悔やみの言葉を告げてから、
正社員女の両親とは別れる事とした。


男「……雪だ」


男が総合病院の外に出ると、
あと一ヶ月二ヶ月で春になると言うのに、
小さな雪がちらちらと降り始めていた。

それはまるで、
世界が春の訪れを拒んでいるかのようだった。


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