9: ◆OBrG.Nd2vU[sage]
2019/03/01(金) 19:12:23.68 ID:YWmcf33J0
「あは♪……搾りカスだ♪」
指で作ったリングで何度か扱いて、ピュっと飛び出した水みたいに薄まった精液を舌で満足げに受け止めた。
口の端に零れた精液を指で拭い舐め取る。
彼女が手を離した瞬間、男は膝から崩れ落ちそのまま仰向けに倒れた。
背中には地面の温度も倒れた衝撃も感じない。
地面の土より自分の方が硬く冷たくなっていたからだ。
(welcome to my heaven〜♪)
自分を見下ろす女王の歌と共に男の意識は漆黒へと沈んでいく。
最期にその脳裏に焼き付いたのは、夜空に輝く月よりも妖しく魅力的な女の瞳だった。
『……あなたの望みは、なぁに?』
トチ狂ったようにあてもなく彷徨い、探し求めた輝き。
『あなた、私が欲しいんでしょ?』
ようやく見つけ出した原石。
何も迷うことはなかった。
『……もう、後戻りはできないよ』
後悔はさせない。
そう誓った時と全く同じ瞳だった。
「……夢?」
魔法使い―プロデューサーは夢を見る。
幾度も幾度も真紅の瞳の前で果てる夢。
恐ろしいはずなのに心地良い夢。
魔法使いの記憶にその夢は残らない。
目が覚めれば朝靄が晴れるように消えていくのだ。
ただし記憶の奥深くに、狭くて暗い場所に小さな光の蕾だけは着実に刻まれ、開花の時を待ち侘びていた。
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