R-18 安価とコンマでダンジョンタワー攻略 Part2
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塔の主
◆VfcsCSY7us
[saga]
2020/05/12(火) 15:36:53.49 ID:2iTdo2mn0
(ああ、そうだ。なにかの、まちがいなんだっ…誇り高きボクの部下たちが、こんな情けない真似をするはずがないっ…)
リンの脳裏に部下たちとの思いでの日々がよぎる。
―ううむ、筋が良いですな姫様! この数か月の教練でこれほどまでの実力を身に付けられるとは、このマルコは感服いたしましたぞ!
―リン様! ともに修行の場に立てるとは恐悦至極。 いつかあなた様の隣りで剣を振るう日が来ることを楽しみにしております。
―うわっ、憧れのリン姫さまに話かけていただけるなんて…はっ、この二コラ、姫様に負けない立派な騎士になれるよう、いっそう精進いたします!
苦楽をともにし、数々の任務をともにこなしてきたかけがえのない仲間たち。
だがどんなに現実を否定しようと、彼らは浅ましい欲望に突き動かされて自分の肉体を弄んでくる。
(夢だ、夢だ…これは、悪い夢なんだ…!)
リンが自分に襲い掛かる事実から目を背けようとしたその時。
「そーやって、あんたはまた部下たちのことを見ないフリするんだね」
「…!?」
リンの思考を引き戻したのは、見下したようなオニキスの呟きだった。
「どんな真面目ぶったヤツだって、ストレスため込んだり欲望かかえたりするもんじゃん? 騎士みたいな堅苦しい仕事やってればなおさらね」
冷たい目でリンを見下ろしながら吸血鬼は言葉を続ける。
「けどアンタは騎士の誇りとか規律とか綺麗ごとをほざくばかりで、部下が内心どんな思いを抱えてるとか考えもしない」
リンの脳裏に先ほど聞いた部下たちの言葉が蘇る。
(部下の前でこんな馬鹿でかい乳の谷間を晒して)
(女日照りの男どもに対してどれだけ残酷な仕打ちをしているのかまるで分っていない)
「―だからアンタの部下たちはアンタを見限って、こっちに来たんじゃあないの?」
詭弁だ。
リンの部下たちがオニキスの下についたのは彼女の吸血鬼としての能力に依るもの。
部下たちの悩みや葛藤に付け込み、心の隙に忍び込んで洗脳したのだ。
だがそれでも。
「あ…あ…」
(ボクは…ボクは、また…部下の思いを否定してしまった―)
姫騎士の心をへし折るには十分すぎる言葉であった。
「姫様…姫様…」
「ああ…我らのリン様…」
見上げればそこには…
姫騎士への敬愛と、どうしようもない欲情がないまぜになった濁った瞳。
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