10:名無しNIPPER
2019/03/30(土) 00:22:28.60 ID:70xLl5pa0
「私が、ですか」
「うん、そう。ずっと、君を入れようと思っていたよ。だから、まだ迷いがあるだろうけど」
「私は、普通なのに」
「普通、ねぇ」
プロデューサーさんは、腰を少し下ろして私の目線に合わせてくれた。そして私の瞳を直視した。
「俺はアイドルのプロデューサーだよ。それを磨くのが俺の仕事。だから、心配だろうけど、心配しないでな」
少し瞼が重そうで、眠そうだった。連日のお仕事に疲れが出ているようだ。でも、彼の瞳は愚直すぎて眩しい。嘘はついていないのがよく分かった。そしてその瞳に吸い込まれるように私は。
「ーーやります、やりたい、やらせてください! プロデューサーさん!」
あの自分の部屋で起こったように、言葉が無意識に私の口から飛び出した。そしてその言葉は意志を持って、彼の耳へ鼓膜へと飛び込んでいく。
「ありがとう、絶対に後悔はさせない」
その言葉が、その言葉が、その言葉がーー。
私は、アイドルになる。
そうだ、私はアイドルになるんだ。
諦める前に諦めないで良かった、これからはその言葉を信じて、いきたいな。
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