【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である2nd【十九輪目】
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◆QhFDI08WfRWv
[saga]
2019/08/29(木) 22:22:22.06 ID:HPQRziEdo
夏凜「ごめん……ほんっと、ごめん」
ここまで言われてしまえば―実際には書かれたのだが―嫌でも分かってしまう
見せつけるように電子パッドを突き出している一方で
さっきまで見せていたはずの顔を隠していれば、なおさらだ
治ると思うべきと夏凜は言ったが、そんなことは当たり前で
けれども、それに匹敵しかねない不安が常に渦巻いている
だから、夏凜がどう思っているのかを聞きたかったのだ
好きだと言ってくれれば、当然嬉しい
治りたいと思うし、治るべきだと思うし
病が気からというのであれば、根性のみで治癒能力を高めることも出来るかもしれないほどに
そうでもないと言うのなら、諦めもつく
幸いとは言うべきではないが、
電子パッドがあれば意思疎通は可能だし、表情を作ることくらいは出来るため、
必ずしも発声でのコミュニケーションが必要というわけではない
天乃『謝って欲しいわけじゃない』
夏凜「それはそう、なんだけど……まぁ、その……あれよ」
仮にも恋人であるなら、察して答えるのが普通だった
いや、考えるまでもなく伝えるべきだった
夏凜「もはや言っても遅いかもしれないけど、名前を呼ぶ嬉しそうな声がもう一度聞きたい」
天乃「っ」
夏凜「なんて、思ってたり……して、る。けど」
片言、あわせない視線
嘘ついているとも捉えられかねないみっともなさではあるものの
夏凜にとっては、不意を突かれればそれが最大限なのだろう
天乃『ばーか』
ひらがな一言
電子パッドの裏で、きゅっと瞼と唇を閉じる少女の顔色は、影に覆われていても色づいているのが分かるものだった
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